フランス特殊部隊の戦闘ダイバーモデルも【各国の軍事部門と共同開発】プロ仕様の本格派軍用ツールウオッチ
戦場という極限の状況での使用を想定した究極の実用時計をルーツにしながら、その対極に位置している名だたる高級ブランドからも数多くのモデルがリリースされ、時計好きからも人気を得ているミリタリー時計。一体、何が時計好きを引きつけるのか。 【画像】イギリス、フランス、ドイツ、各国の軍用ツールウオッチを見比べる 意見は様々あるだろうが、筆者は機能的なデザインをまず挙げたい。戦場での使用を想定したミリタリーウオッチは、ぱっと見て瞬時に時刻が認識できる視認性の高さが求められる。そのために暗闇でも見えるように夜光塗料が開発され、デザインもはっきりした大きめのインデックスが採用され、文字盤とのコントラストも高くなっている。機能性を追求するうちに見た目は徐々に洗練されていき、結果的に、バランスのとれた完成度のデザインに辿り着くわけだ。 また、厳しい環境で使っても壊れないタフな設計も魅力といえるだろう。 ミリタリーウオッチの多くは、その背景に実際に任務で使用されることを想定して開発されている。デイリーユースで使いながら、持っていてそれとなく自慢できるプロ仕様の堅牢性、機能を備えているというのは、やはり男の装飾品として不変の魅力といえるのではないだろうか。
エリオット・ブラウン(Elliot Brown Watches)/ホルトン オートGMT NIVO 101-A23
2013年にイギリスで創設された、日本未上陸の独立系マイクロウオッチブランド。アウトドア生活する人々の厳しい要求を満たすために、オリジナルの時計を考案し、製作しており、本作は英国軍の専門部門と協力して開発されている。 文字盤にはイギリスの爆撃機用塗料として開発されたNIVO (Night Invisible Varnish Orfordness)を採用。灰色にも、青にも、緑にも見える独特の色合いの文字盤、マットガンメタルグレーPVDコーティングを施したケースの組み合わせが、プロ仕様の計器らしい凄みを感じさせる。
マイクロミルスペック(Micromilspec Watches)/コンバット・ダイバー
ノルウェーの首都、オスロを拠点とする日本未上陸の新鋭ブランド。2019年から精巧なデザインと機能性を兼ね備えた、カスタムメイドの機械式時計を製作しており、一般向けの時計に加え、アメリカ宇宙軍、フランス特殊作戦司令部、王立ノルウェー空軍 330飛行隊などの軍事関連と協業しており、軍用のオーダーメイドウオッチを手がけている。コンバット・ダイバーは、個性的なディテールが満載の時計で、フランス特殊部隊の戦闘ダイバーとの共同設計で開発され、2023年に初めて一般公開されたモデルだ。 文字盤には波模様が施され、7時位置には最大潜水深度を示す赤色のマーカーを配置。 オーバーサイズの針とシンプルなインデックスは視認性に優れ、200m防水を確保。ムーヴメントはスイス、セリタ社製のCal. SW200-1を搭載し、マイクロミルスペック社によって精度が高められている。