【政治解説】総裁選 自民党支持層では小泉氏が1位 一方、“スガジロウ”と揶揄する声も… 2024年8月 最新世論調査解説
【竹内】 ただ、立憲民主党の泉代表のいう「心機一転、過去を忘れてもらうという手法にひっかかってはいけない。今もなお裏金問題を解明せず資金を返還していない議員は自民党内に大量にいる」という指摘は、私は重要だと思います。
「党員票アップと国会議員票獲得とのトレードオフ」 問われる“裏金議員”への対応
【菅原】 総裁選の論戦の場で明らかにして欲しいところですね。今のところ石破氏は「いわゆる“裏金議員”を次の選挙で公認するかどうか」問題提起をしています。また、河野氏も「不記載だった分のお金は返納するように」と主張をしています。 【竹内】 自民党の重鎮議員の一人は「実際に公認をするか、しないかは別として、“裏金議員”に厳しいことを言うのは間違っていない」と言っています。私は、この感覚は大事だと思います。ただ、自民党内では、なかなかさじ加減が難しい問題だとも思われているようです。経験豊富な議員の一人は、「“政治とカネ”の問題にどこまで踏み込むかというのは、党員票アップと国会議員票獲得とのトレードオフになる」と指摘しています。つまり、どういうことかというと、“政治とカネ”の問題に厳しくしないと、自民党員や世論の支持は得られない。その半面、自民党内には政治資金の問題が指摘された議員は多くいますから、あまり厳しくしすぎるとそういう議員たちの支持が得られなくなってしまうということです。 【菅原】 あまり原理主義的にやり過ぎると、総裁選の戦略としては失敗するかもしれないということでしょうか。 【竹内】 そうですね。とはいえ、やはり、総裁選の後に控える衆議院選挙というのは、国民の審判を仰ぐ場なわけです。自民党の中の国会議員の支持を得たいからといって、内向きで、世の中が疑問を抱くような対応では、国民から手痛いしっぺ返しを食らうことになると思います。総裁選が盛り上がることは良いことですが、単なるお祭り騒ぎ、目くらましとせず、国民の政治不信を払拭するような姿勢を示すものにすることが求められています。 (日本テレビ 竹内真政治部デスク 菅原薫解説委員) ■NNN・読売新聞世論調査 8月23日から25日全国有権者に電話調査 固定電話 423人回答率58% 携帯電話 633人回答率37% 合計1056人が回答