腕は積極的に使ったほうがいい!? バックスウィングやダウンスウィングの腕の使い方を解説【謎キャラコーチ『わきゅう』の気になる話♯78】
一昨年の全米女子アマを制し、23年12月のプロテストで合格した馬場咲希プロを、中学1年から指導しているのがプロコーチの坂詰和久(さかづめかずひさ)、通称『わきゅう』だ。坂詰コーチと20年以上の付き合いがあるベテラン編集者Oが、謎キャラコーチの気になる話を聞き出す。今回は「腕を回旋させるタイミング」がテーマだ。 女子ツアートップのスウィング【連続写真】
腕のローテーションが始まるタイミング
O編 バックスウィングで、腕は右にローテーションするって話を聞いたけど、プレーヤーによって、腕のローテーションが始まるタイミングって、違うよね? 坂詰 そうですね。バックスウィングでクラブが地面と平行になったあたりからローテーションが始まる選手もいれば、クラブが腰や肩の高さに上がってからローテーションが始まる選手もいるし、中にはトップ近くまでローテーションさせず、切り返しで一気にローテーションさせる選手もいますね。 O編 昔は、テークバックと同時に腕をローテーションさせたり、右手首をヒンジさせたり(手の甲側に折る)して、クラブを早めにスウィングプレーンに乗せる、なんて理論もあったけど。 坂詰 ありましたね。でも、現代の始動は、手や腕を使わず、腕と体を一体にしてテークバックする方法がスタンダードになっているので、そういう選手は減ったんじゃないでしょうか。 O編 始動と同時にローテーションを始めたり、ヒンジを始めたりするってことは、手や腕を使ってる証拠だもんね。 坂詰 あとは、そういう動きをするとテークバックでフェースが開きやすいので、それを嫌がっているということもあるでしょうね。重心距離の長い現代のクラブは、いったんフェースが開くとスクエアに戻りにくいですから。 O編 昔は、テークバックでクラブが地面と平行になったとき、トウが真上を向く動きを勧めるプロが多かったけど、最近はフェースを地面に向けて、少しシャット気味に上げていく選手が増えたよね。ちなみに、わきゅうが選手を教えるときには、どのタイミングでローテーションするスウィングを勧めているの? 坂詰 そういう腕の動きに関しては、特別に指示することはないですね。そういうタイミングって、人それぞれに身に付けてきたものがありますからね。それを変えるようなことはあまりしないです。 O編 じゃあ、これからスウィングを作る人とか、腕のローテーションが上手くできていない一般のゴルファーに教えるときはどうしてるの?