徹底した堅守速攻の四日市工業 パスサッカーの津工業 いよいよ9日決勝 全国高校サッカー三重県大会
9日に行われる全国高校サッカー選手権三重県大会の決勝戦。決勝進出を果たした四日市工業高校と津工業高校の両チームを紹介します。 今大会、四日市工業は準々決勝、準決勝の2試合連続のPK戦を制し、3年間で初めて県内大会の決勝に駒を進めました。 山﨑崇史監督は「決勝を目標にやってきた。選手がよくやってくれた」と振り返ります。
今年の四日市工業のサッカーは徹底した堅守速攻。選手全員のハードワーク、奪ってからのカウンターが武器。キャプテンでボランチの伊藤和史選手が絶対的な攻守の要としてチームをまとめます。「チームのバランスが良いので結果につながった」と自信をのぞかせます。 同じくボランチで、準決勝では先制のスーパーゴールを決めた木下芭瑠選手。中盤のアンカーで副キャプテンを務めます。「ヘディングは僕の特徴。あとは先制点のロングシュート、パンチ力に自信がある」と胸を張ります。 さらにゴールキーパーの橋本幸汰選手は2試合連続のPK戦で、2本ずつ止めた守護神です。「後ろから声を出して、守るところは守る。あとは仲間を信じて笛を待つだけ」と静かに闘志を燃やします。 今年の3年生は、就任3年目の山﨑監督と共に四日市工業に入ってきた世代。監督と選手が共に作り上げた四日市工業のサッカーで27年ぶりの頂点を狙います。 山﨑監督が「就任1年目から共に戦う3年生が良い土台を作ってくれた。一緒にサッカーをやってくれている今までの仲間に感謝」と話すと、伊藤主将は「監督を必ず全国に連れて行く。応援よろしくお願いします」と呼びかけました。
一方の津工業は、2年前の全国高校サッカー選手権大会で15年ぶり3回目の出場を果たしました。 敗れたものの夢の国立競技場で開幕戦を戦いました。 片野典和監督は「応援、組織、選手、全ての基準を2年前に上げてもらった。その力がここにきて大きく成長につながっている」と話します。 津工業の代名詞はパスサッカー。前回大会の優勝校、四日市中央工業と対戦した準決勝では、大雨の影響で厳しいピッチコンディションでの試合を勝ち抜きました。 土谷飛雅主将は「今までにないゲームだったが勝てて良かった。2年生メンバーが多いが上下関係なく皆が言いたいことを言い合える。のびのびとサッカーができている」とチームの雰囲気の良さを話します。 今年は2年生主体の津工業。チーム1のスピードを誇る中垣廉選手と、速さとテクニックを兼ね備えた中垣仁選手は双子の兄弟です。仁選手が「友だちみたいな感覚」と話すと、廉選手は「小中学校とサッカーをやってきた。県で1位をとっているのでミラクルな双子。次も勝っていきたい」と意気込みます。 後ろから後輩たちを支えるのが高校年代・三重県ナンバーワンGKの呼び声が高い中尾楓汰選手。2年前の開幕戦で唯一ベンチ入りした選手です。「応援がすごいので、僕もそこに立ってプレーしたい。決勝も勝って全国に行きたい」と決意を新たにします。2年前に憧れた夢の舞台へ。決勝は自慢のパスサッカーで優勝を狙います。 片野典和監督は「全国ベスト16という目標で取り組んできた。子どもたちと目線を合わせて進んでいきたい」と意気込みます。 全国高校サッカー選手権三重県大会の決勝は9日、三重交通G グループスポーツの杜 鈴鹿で12時5分キックオフ。