7月末の日銀会合、利上げ見送り&減額計画と展望レポートが“想定内”なら「いったん円安」だが【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
利上げなく減額計画と展望レポート想定内なら長期金利と株価は小動き為替はいったん円安か
なお、減額に関するガイダンスの示し方や、残存期間別の進め方は、植田和男総裁が6月に「予見可能な形で減額していく」と述べた通り、市場に減額スケジュールが分かりやすいように示されると思われます。そして、今会合では「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」も公表されます。物価見通しに大きな修正はないとみていますが、金融政策運営に関する「当面、緩和的な金融環境が継続すると考えている」との文言の修正有無が注目されます。 今回、利上げ見送りとコンセンサスに近い減額計画は市場のほぼ想定内であり、展望レポートで前述の文言が削除されても、大方が10月利上げの予想であるため、混乱は少ないと考えます。この場合、国内の長期金利と株価は小動き、ドル円は追加利上げの思惑があった分、いったん円安の反応が見込まれます(図表2)。ただ長期的にみて、金融政策の正常化は、緩やかな長期金利の上昇と円安抑制につながり、株価にも好ましいと判断されます。 (2024年7月26日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『7月末の日銀会合、利上げ見送り&減額計画と展望レポートが“想定内”なら「いったん円安」だが【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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