打順の組み替えズバリ的中 沖縄尚学、厚み増す選手層 センバツ
◇センバツ高校野球第7日(25日)2回戦 ○沖縄尚学3―1クラーク記念国際(北海道)● 【クラーク記念国際vs沖縄尚学を写真で振り返る】 打順を変更した選手が先制タイムリーを放てば、スタメンに起用した選手も適時打をマークした。1回戦から打順を組み替えた沖縄尚学は面白いように采配が的中した。 三回1死一、二塁。左打席には「(チームで)オーダー発表された時に打順を知った」という3番・玉那覇世生(せお)。1回戦は7番で無安打だったが、持ち前の逆方向となる左方向への打球に手応えを感じていた。比嘉公也監督も「いい形で振れてきている」と久々にクリーンアップに抜てきした。 変則右腕のクラーク記念国際・新岡歩輝に対して、沖縄尚学は本塁ベース寄りに立って内角を投げづらくし、直球を仕留めると決めていた。玉那覇は上り調子なだけに、その決まりごとをしっかり実行できた。狙い通りに真ん中に入って来た直球を無理に引っ張らず、左中間へ運ぶ理想的な先制の2点打を放った。 六回2死一、二塁では主将を務める9番・佐野春斗。外角寄りの真っすぐを中前にはじき返し、貴重な追加点をもたらした。 佐野は1回戦で先発から外れて出番がなく、「(新チームになって)初めて公式戦をベンチから見た。素直に喜べなかった」と複雑な思いを抱いていた。その悔しさをバネに奮起。昨秋の九州大会でサヨナラ打、決勝打を放った勝負強さを見せた。 1回戦では4番・仲田侑仁の豪快な満塁本塁打で勝利し、2回戦は日の目を見なかった選手が活躍した。佐野は「駄目だったら次の選手がいるし、全員野球が沖縄尚学の良さ。全員で戦っていきたい」と胸を張る。3度目のセンバツ優勝を狙う中で、打線の選手層が厚くなってきたのは大きい。【藤田健志】