能登半島地震、死者78人に 安否不明51人、72時間迫る
石川県で最大震度7を観測した能登半島地震で、石川県は4日、県内全体の死者が同日午前時点で5人増えて78人となったと明らかにした。県によると、県内の安否不明者は計51人。輪島市は連絡が取れていなかった9人の生存が確認されたが、住民の生き埋め情報が少なくとも40~50件寄せられていると説明した。珠洲市の漁港周辺で津波による行方不明者が1人いることも判明した。 輪島市や珠洲市では、陸路や通信の寸断などで救助作業が難航。発生から4日目となり、生存率が大幅に下がるとされる発生72時間が4日夕に迫る中、各自治体が生存者の発見を急いだ。 岸田文雄首相は官邸で開いた非常災害対策本部会議で「被災72時間が経過する本日夕刻までに、現場の総力を挙げて、一人でも多く救命救助できるよう全力で取り組んでほしい」と発言。避難所に物資を円滑に届ける必要があるとして、道路の復旧など輸送面の課題を早期解消するよう指示した。
県内の避難者は4日時点で約3万4千人。建物の全壊、半壊は計200軒以上確認されている。