SNS型投資・ロマンス詐欺に注意! 福島県でも被害急増 現職警察官に聞いた犯行の手口と対策
福島テレビ
今年大切な財産を狙った新たな詐欺被害が後を絶たない。10億7327万円、これは2024年11月末までに福島県内で確認された「SNS型投資・ロマンス詐欺」の被害額だ。 「SNS型投資・ロマンス詐欺」とは、SNSを通じてウソの投資話しを持ちかけ出資金などを名目に金銭をだまし取る。また、SNSでのやり取りを重ね恋愛感情や親近感を抱かせ、金銭等をだまし取る詐欺で、ウソの投資を持ちかけるケースが多くある。被害額は2023年1年間の約4倍に急増している。 福島県警察本部生活安全部生活安全企画課の高野弘一調査官に伺った。 高野さんは、県民が犯罪などに巻き込まれないよう未然に防止する部署で、主になりすまし詐欺やSNSを使った詐欺被害防止を中心に担当している。 ◇SNSをきっかけとした詐欺被害が急増している背景に何がある? 2つの要因が考えられる。 まず一つ目が、SNSの普及拡大。情報収集や連絡を取る手段として年齢を問わず、誰もがSNSを使うようになってきたことが挙げられる。 二つ目は、投資への関心の高まり。老後問題や新型NISAの始まりなど投資に興味を持たれる方が増えたことがある。 そのような背景の中、犯罪者がSNSの拡散性と匿名性の高さを利用して、詐欺を行っていると考えている。 実際にどういった手口でウソの投資に誘い込むのか。 <実際に確認された被害のケース> SNSを使っていたら、このような広告が出てきた。「FX投資」「10万円が1000万円」被害者の方は興味を持ちクリックしたところ、無料通信アプリでプロの投資を名乗る人物にグループに誘われる。 そこでは「ブランド品が買えた!」「投資で儲けた」という話しが飛び交っていた。 そして、本格的に投資に誘われ指定された口座にお金を振り込むことに。すると、利益が出て、実際に少額のお金が振り込まれたので、さらに入金を繰り返したが…その後、音信が途絶えだまされていたことが発覚した。 ◇手口のポイントはどこにある? まずは複数の人物が登場し、「実際に儲かっている人がこんなにもいる」と被害者を信用させる。また、ニセモノのチャート図などで儲かっているようにみせかけたり、数千円だが少額のお金を振込み、被害者に本当に儲かっていると信用させることがある。 ◇見抜く術は? 投資において「絶対」という言葉は法律上使えない。「絶対に儲かります」などと言っているものは、まず詐欺と思ってください。 ◇被害にあった場合、だまされたお金は戻ってくる? 振り込んでしまったお金を取り戻すのは難しく、戻ってこないことがほとんど。 ですから、大切な財産を守る為にも、なりすまし詐欺などあらゆる相手の言うことをそのまま信用しないこと。振り込む前に冷静になって家族や警察などに相談をしてください。
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