松竹創業百三十周年「壽 初春大歌舞伎」上演決定、「寿曽我対面」「大富豪同心」など豪華ラインナップ
来年1月2日から26日まで、東京・歌舞伎座にて松竹創業百三十周年「壽 初春大歌舞伎」の上演が決定した。 松竹創業130周年の幕開きを飾る本公演には、華やかな演目が並んだ。昼の部は曽我兄弟の仇討ちを題材とした祝祭劇「寿曽我対面」でスタート。曽我五郎を坂東巳之助、曽我十郎を中村米吉が勤める。続いて、夢枕獏の人気シリーズ「陰陽師」より、「大百足退治」「鉄輪」が上演される。2013年に歌舞伎座新開場のこけら落としで、新作歌舞伎として初演された本作。今回は「大百足退治」で尾上松緑が藤原秀郷を、「鉄輪」で松本幸四郎が安倍晴明、中村勘九郎が源博雅を演じる。3人は前回の「陰陽師」公演と同じ配役となり、さらに松本白鸚が蘆屋道満役で出演し、公演を盛り上げる。「玩辞楼十二曲」より「封印切」では、中村鴈治郎と中村扇雀が亀屋忠兵衛と丹波屋八右衛門をWキャストで勤める。なお、片岡孝太郎が傾城梅川に扮する。 夜の部では、「平家物語」の世界を翻案した「熊谷陣屋」で松緑が熊谷直実を初役で勤める。また、数々の名コンビが生まれた舞踊「二人椀久」では、椀屋久兵衛に尾上右近、松山太夫に中村壱太郎というフレッシュなコンビが登場する。さらに、幡大介による小説「大富豪同心」シリーズが、戸部和久の脚本、幸四郎の演出、尾上菊之丞の演出・振付で歌舞伎化される。NHKの時代劇テレビドラマ「大富豪同心」で八巻卯之吉と幸千代の2役を勤める中村隼人が、歌舞伎でも同役を演じる。そのほか、壱太郎、巳之助、坂東新悟、右近、米吉の花形と、鴈治郎、幸四郎、市川中車も出演する。 チケットの一般販売は12月14日10:00に開始される。 ■ 松竹創業百三十周年「壽 初春大歌舞伎」昼の部 2025年1月2日(木)~2025年1月26日(日) 東京都 歌舞伎座 □ スタッフ 二、陰陽師〈大百足退治〉〈鉄輪〉 作:夢枕獏 二、陰陽師〈大百足退治〉 脚本:今井豊茂 二、陰陽師〈鉄輪〉 脚本:戸部和久 □ 出演 一、寿曽我対面 曽我五郎時致:坂東巳之助 曽我十郎祐成:中村米吉 大磯の虎:坂東新悟 小林朝比奈:尾上右近 鬼王新左衛門:市川中車 工藤左衛門祐経:中村芝翫 二、陰陽師〈大百足退治〉 藤原秀郷:尾上松緑 大蜈蚣の魂魄:坂東亀蔵 永薙姫:中村魁春 二、陰陽師〈鉄輪〉 安倍晴明:松本幸四郎 源博雅:中村勘九郎 徳子姫:中村壱太郎 藤原兼家:市川門之助 蜜虫:市川高麗蔵 蘆屋道満:松本白鸚 三、恋飛脚大和往来 玩辞楼十二曲の内 封印切 新町井筒屋の場 亀屋忠兵衛:中村鴈治郎(2~14日) / 中村扇雀(15~26日) 丹波屋八右衛門:中村扇雀(2~14日) / 中村鴈治郎(15~26日) 傾城梅川:片岡孝太郎 槌屋治右衛門:中村東蔵 井筒屋おえん:中村魁春 ■ 松竹創業百三十周年「壽 初春大歌舞伎」夜の部 2025年1月2日(木)~2025年1月26日(日) 東京都 歌舞伎座 □ スタッフ 三、大富豪同心 影武者 八巻卯之吉篇 原作:幡大介「大富豪同心」(双葉文庫) 脚本:戸部和久 演出:松本幸四郎 演出・振付:尾上菊之丞 □ 出演 一、一谷嫩軍記 熊谷陣屋 熊谷直実:尾上松緑 相模:中村萬壽 源義経:中村芝翫 堤軍次:坂東亀蔵 藤の方:中村雀右衛門 白毫弥陀六:中村歌六 二、二人椀久 椀屋久兵衛:尾上右近 松山太夫:中村壱太郎 三、大富豪同心 影武者 八巻卯之吉篇 八巻卯之吉 / 幸千代:中村隼人 美鈴:中村壱太郎 清少将:坂東巳之助 徳川家政:坂東新悟 銀八:尾上右近 真琴姫:中村米吉 本多出雲守:市川中車 荒海ノ三右衛門:松本幸四郎 三国屋徳右衛門:中村鴈治郎