最終決戦を描く『劇場版 ACMA:GAME 最後の鍵』。佐藤東弥監督が海外撮影秘話や見どころを語る
今年の春に放送されたドラマの続編となる『劇場版 ACMA:GAME 最後の鍵』が間もなく公開。99本集めるとこの世の全てを手にすることができる “悪魔の鍵”を軸に、世界の運命をかけた最終決戦を描く本作の見どころや撮影裏話を、佐藤東弥監督に伺いました。主演を務める間宮祥太朗をはじめ、SixTONESの田中 樹らキャストの撮影秘話も必見です!
世界の運命を賭けた“頭脳戦×心理戦”のラストゲームを描く
ーー『週刊少年マガジン』に連載された漫画『ACMA:GAME』が今年の春にドラマ化、そして間もなく映画版も公開になります。まずは、佐藤監督が本作の制作に参加した経緯や人気漫画を実写化する上で大切にしたことを教えてください。 漫画『ACMA:GAME』を実写化するにあたって、ドラマと映画を同時製作するという企画を聞き、ドラマだけではスケール的にも視覚的にも語りきれない作品を作るという試みがとてもおもしろいと思い、参加させていただきました。 原作は、ゲームの緻密さや性善説を体現する主人公・照朝(間宮祥太朗)のキャラクターがとても魅力的な作品。そうした原作の魅力や世界観を大事にしながら、春に放送したドラマでは、99本集めるとこの世の全て手にすることができる“悪魔の鍵”をきっかけに、照朝が『アクマゲーム』に巻き込まれ、仲間と力を合わせて謎の組織・グングニルの正体に迫るまでを描きました。 映画では、ドラマのラストで実はグングニルのトップだったことがわかった父との決着をつけた照朝が、“悪魔の鍵”を全て破壊するべく、悪魔との最終決戦に立ち向かう姿を描いています。仲間との絆や人間としての成長、キャラクターの連続性を意識しながら作り上げたので、ぜひ劇場で照朝たちの大きな物語のゴールを見届けてもらえたらうれしいです。 ーー主人公を演じる間宮祥太朗さんをはじめ、ドラマ版から引き続き続投する田中 樹くん、古川琴音さん、竜星 涼くん、嵐 莉菜さん。皆さんの役者としての魅力や撮影現場での印象とは? 全ての“悪魔の鍵”を壊すために旅をする主人公・照朝を演じる間宮祥太朗くんは、1シーンごとの設計を事前に考えて現場に持ってきてくれる方。座長ではありますが、自分が中心にというタイプではなく、「僕はこう演じるので、どう受けるのかはお任せします」という姿勢で現場を引っ張ってくれました。 照朝の幼なじみかつ親友であり、ベンチャー企業の社長・初役の田中 樹くんは、仕事に向き合う姿がすごく真面目。 芝居においては、演出側の意見が欲しい方なのかなと。でも彼は何でもできてしまうので、僕はあえて「頑張って!」と少し突き放していたのですが、見事に期待に応えてくれましたね。 初と同じく照朝の幼なじみで、優秀なAIプログラマーの悠季を演じる古川琴音さんは、とてもプロフェッショナルな女優さん。間宮くんの芝居に臨機応変に対応して、さらには変化球も投げてくれました。 常にスリルを追い求める天才ギャンブラー・潜夜役の竜星 涼さんは、自分の中にしっかり役を落とし込む方。 現場では潜夜のように明るく振る舞っていたのですが、陰で血のにじむような努力をしているのだろうなと感じましたね。 “悪魔の鍵”の力で人気に火がついたアイドル・紫役の嵐 莉菜さんは、役者経験が少ないのですが、成長が著しかったですね。演出の意味をしっかり考えて動いてくれていたのも印象的です。 映画では、過去のゲームで培った5人の力を合わせて最終決戦に挑むのですが、ドラマの撮影を経てからの撮影だったので、信頼関係も出来上がっていて、映画にもその関係性が生きていると思います。 ーー映画では新たなキャラクターも登場。照朝とともに『アクマゲーム』に挑む兄妹役を演じる金子ノブアキさん、志田未来さんの魅力を教えてください。 金子ノブアキさんは、とある目的のために“悪魔の鍵”を集めるカルト教団の司祭・黒田光輝役。金子さんはカリスマ性のある人間を自然に演じられる稀有な方ですね。光輝と照朝は対立する立場ですが、実は共通した過去を持つ光と影のような存在で、その対比をしっかりと見せることができたと思っています。 人の心を読む力を持つ光輝の妹・蘭役の志田未来さんは、お芝居が抜群に上手。難しいかなと思うセリフもシーンも絶対に何とかしてくれてとても頼りにしていました。物語の鍵を握る兄妹が、照朝らとどう関わっていくのかも見どころの一つです。