レパードSで期待度が高い2頭は? 「新潟・ダート1800m」の勝率が高い種牡馬からピックアップ
8月4日(日)、新潟競馬場で3歳馬によるGIIIレパードS(ダート1800m)が行なわれる。 【写真】フジテレビ『みんなのKEIBA』MC竹俣紅アナ連載「写真館」 このレースは京都のユニコーンS(ダート1900m)と並ぶ、JRAの3歳ダート重賞のひとつ。今年から地方・大井競馬場でダート三冠がスタートし、10月には最終戦の地方交流GIジャパンダートクラシック(ダート2000m)が行なわれるため、このレースは同レースの前哨戦的な意味合いも大きい重要な一戦だ。 「新潟・ダート1800m」の血統的傾向からこのレースを占っていきたい。 過去10年の新潟・ダート1800mの種牡馬別成績を見ると、勝利数ではキングカメハメハ35勝、ハーツクライ27勝、ゴールドアリュール26勝と続くが、勝率に目を向けると、高い数字を残しているのが7勝で31位のドレフォンだ。レース数が大幅に少ないとはいえ、その勝率は15.9%と、キングカメハメハの12.1%を大きく上回る。また、性別の成績を見ると、牡馬の勝率が18.2%と牝馬の13.6%を上回っている。 今回は3頭のドレフォン産駒が登録。中でも中心視したいのがミッキーファイト(牡3歳、美浦・田中博康厩舎)だ。 同馬はここまで3戦2勝。昨年10月の新馬戦(東京・ダート1600m)はクビ差の辛勝だったが、圧巻だったのが2戦目(中山・ダート1800m)。後に地方交流GIII雲取賞(大井・ダート1800m)を勝つブルーサンに5馬身差をつける圧勝で、勝ちタイムの1.52.5は、良馬場で行なわれた中山・ダート1800mの2歳戦では史上最速。これまでの最速は、2005年に2秒4差の大差勝ちをしたフラムドパシオンの1.52.7で、これを18年ぶりに破ったことになる。
その後はレース間隔が開き、GIIIユニコーンSは3着に敗れたが、直線で前が詰まって力を出し切れずに終わったため、度外視していいだろう。スムーズな競馬ができれば、勝ち負けに加わっていたはずだ。ユニコーンSの上位2頭、ラムジェットとサトノエピックは、地方交流GI東京ダービー(大井・ダート2000m)でも1、2着になった強豪。その2頭が不在な今回のレパードSでは、ミッキーファイトが中心になるだろう。 血統も優秀だ。兄にGIチャンピオンズC(中京・ダート1800m)を制したジュンライトボルト、GIII中京記念(中京・芝1600m)を制したグルーヴィットと2頭の重賞勝ち馬がおり、牝系を遡ると曽祖母が名牝エアグルーヴという超良血。ちなみに新潟・ダート1800mは、ジュンライトボルトが初めてダート戦を勝った舞台(2022年8月)で、同馬はそこからチャンピオンズCまで3連勝している。縁起のいい場所で、兄に近づくような走りに期待したい。 もう1頭もドレフォン産駒のロジアデレード(牡3歳、美浦・稲垣幸雄厩舎)を挙げる。同馬はここまで8戦して2勝、2着3回、3着2回という堅実派。初めて勝利した東京・ダート1600mはレパードSと同じ左回りで、7馬身差で圧勝した。また、1800mは3戦して2着1回、3着1回という成績を残している。 前走の3歳以上1勝クラスは、圧倒的1番人気(単勝1.5倍)に応える2馬身差の勝利。4コーナーで手応えが怪しくなりながらも、そこから盛り返すメンタルの強さを発揮した。このメンタルの強さが、安定した成績を残し続けている大きな要因なのだろう。重賞は初出走となるが、こういうタイプは相手なりに走ってきそうだ。 以上、今年のレパードSは、ドレフォン産駒の2頭、ミッキーファイトとロジアデレードに期待する。
平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki