清順美学が《本当の色》で甦る。「東京流れ者 4Kデジタル復元版」公開決定
同名のヒット歌謡曲をモチーフに、鈴木清順がキャストに渡哲也と松原智恵子を迎えて撮り上げた異色のヤクザ映画「東京流れ者」(1966)が、4Kデジタル復元版となって9月27日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国で順次公開される。 清順生誕100周年プロジェクトの一環として実現した4Kデジタル復元。手掛けたのは、2022年に「殺しの烙印」(1967)4Kデジタル復元版のレストレーション作業を担い、同作にヴェネチア国際映画祭クラシック部門最優秀賞をもたらしたImagica EMSだ。 最高峰の技術で《本当の色》を甦らせた「東京流れ者」は、2024年6月22日にイタリアの第38回チネマ・リトロバート映画祭(ボローニャ復元映画祭)でワールドプレミアを迎えて反響を呼び、このたび日本でスクリーン初披露となる。 なお、「東京流れ者」4Kデジタル復元版ほか「刺青一代」「花と怒涛」などを収録した『鈴木清順生誕100周年記念 ブルーレイボックス其の参「セイジュンと流れ者」』が9月4日(水)にリリース。併せて注目を。
Story
どこで生きても流れ者──歌が静かに流れてゆく。哲は決心していた。ヤクザを辞め、恋仲の歌手・千春と結婚することを。敵対する大塚組に襲われても哲は決してやり返さなかった。しかし、哲のボス・倉田とライバル大塚の抗争は次第に激化。大塚は殺し屋“マムシの辰”を雇い、哲を執拗に追い回す。争いを避ける哲は東京から流れ日本各地を転々とするも、行く先々でトラブルに巻き込まれる。そして抗争の影がついに千春に落ちたとき、哀しきペールブルーのスーツを纏う“不死鳥の哲”が、ネオン輝く東京に舞い戻る。
「東京流れ者 4Kデジタル復元版」
監督:鈴木清順 原作・脚本:川内康範 撮影:峰重義 照明:熊谷秀夫 美術:木村威夫 出演:渡哲也、松原智恵子、二谷英明、川地民夫 配給:日活 デジタル復元:IMAGICAエンタテインメントメディアサービス 1966年/シネマスコープ/カラー/83分 © 1966 日活株式会社 公式サイト:nikkatsu.com