ホンダが841億円投資で初のEV専用工場、中国・武漢で年産12万台
ホンダは中国・湖北省武漢市に同社初となる電気自動車(EV)専用工場を新設した。生産能力は年約12万台で投資額は約40億元(約841億円)。中国市場では新エネルギー車(NEV)の需要が拡大し、地場の完成車メーカーが攻勢を強めている。専用工場で競争力のあるEVを生産し反転につなげる。 【写真】ホンダが中国・武漢市で開所したEV専用工場 新工場は東風ホンダ(武漢市)に設けた。従業員は約800人。組み立て工程で自動化率を高め、品質・稼働データを連携し高効率な生産ラインを構築した。立体倉庫の導入や部品搬送の自動化によりプレス工程で「物流要員ゼロ」を実現した。 ホンダは中国で2022年に発売したEV「e:N(イーエヌ)」シリーズに、24年4月発表の次世代EV「燁(イエ)」シリーズを合わせて27年までに同国で10車種のEVを投入予定。35年までにEV販売比率100%を目指している。 ホンダの中国の新車販売は苦戦している。24年9月の販売台数は前年同月比42・9%減で8カ月連続で前年割れが続く。既存2工場の閉鎖・休止を決める一方で新工場を稼働し電動車シフトを加速する。三部敏宏社長は「高品質なEVを提供することで『喜びの拡大』を実現したい」とコメントした。