筒香神話V打!7番で存在感 DeNA先制で日本S11戦全勝 あすハマスタの歓喜へ「気を引き締めて」
◆SMBC日本シリーズ2024第5戦 ソフトバンク0―7DeNA(31日・みずほペイペイドーム福岡) 【写真】3ランを放ちベンチ前で「デスターシャ」を決めた牧 7年前の悔しさを知る元主砲が、技ありの一打で“勝率100%”の1点をスコアボードに刻んだ。 両軍無得点の3回2死一、二塁。DeNAの筒香嘉智外野手(32)が、1ボール2ストライクからの内角フォークをコンパクトに振り抜いて中前へ。先制適時打に「2ストライクだったので、なんとかヒットコースに飛んでくれてよかった」と喜んだ背番号25。球団史上4度目の日本シリーズ(S)で、先制した試合は11戦全勝と、文字通り勝利を引き寄せる一打になった。 同じソフトバンクに敗れた7年前は全試合で4番。その後、米国で苦難の日々を過ごし、今季途中で5年ぶりにチームに戻ってきた。しかし、故障離脱もあってレギュラーシーズンは57試合で打率1割8分8厘と不本意な成績に終わった。 激戦のCSを勝ち抜いてたどり着いた7年ぶりの日本Sも、初戦は代打のみの出場。第2戦は負傷欠場のオースティンに代わって4番を託されたが無安打で、チームも連敗スタート。「僕が打ってたら流れも変わってた」と唇をかんだ。4戦目まで13打数2安打。王手をかけた一戦で打順は7番まで下がっていたが、あらためて存在感を見せつけた。 ハマスタのファンの前で開かれた4月18日の公開入団会見で「(復帰を決めた)一番のモチベーションが横浜で優勝を目指すこと」と誓った。リーグ制覇は逃したが、26年ぶりの頂点まであと1つ。「そこに向かえるチャンスがある。もう一度気を引き締め、地に足をつけながら戦いたい」。渡米前の“忘れ物”を、ホームのファンの前で手にする。(星野 和明)
報知新聞社