30日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場（気配値）は、日経平均株価の大幅安を背景にリスクオフのドル売りが優勢となり、1ドル＝142円台半ばに下落している。正午現在は、142円52～52銭と前週末（午後5時、143円18～20銭）比66銭のドル安・円高。 　ドル円は早朝、月末要因などの買いが優勢となり、142円台後半で取引された。午前9時前に142円90銭台まで値を上げたが、その後は日経平均株価の大幅安を眺めて、売りが優勢となり142円50銭台まで水準を切り下げた。仲値公示にかけては実需買いが優勢となり、142円80銭台に上昇。ただ、実需買い一服後は、持ち直していた日経平均株価が再び下げ幅を拡大させ、一時1900円超安となったことに圧迫され、142円20銭台に値を下げた。正午に向けては、142円40銭を中心に推移している。 　前週末の海外市場では、米国時間の序盤に発表された8月の米消費者支出（PCE）物価指数が、市場予想を下回る弱めの結果となったことなどを背景に、142円40銭前後まで下落。終盤にかけては142円00～30銭台で推移した。 　週明けの東京時間の朝方は買いが優勢だったが、午前9時以降は「日経平均株価の下げ幅拡大に連動して、ドル円も下げる展開」（大手証券）となった。午後も「新規の手掛かり材料はなく、株価に連動した動きが続く」（同）との声が聞かれた。また、米国時間にはパウエル議長などの講演が控えており、「米利下げを巡る思惑でドル円も上下する可能性がある」（資産運用会社）とされ、米利下げについての発言に注目が集まる。 　ユーロは朝方に比べ対円、対ドルで下落。正午現在、1ユーロ＝159円04～08銭（前週末午後5時、159円40～42銭）、対ドルでは1．1160～1160ドル（同1．1131～1132ドル）。