上土シネマの復活願いライブ 高校生が企画、収益金を寄付へ 長野県松本市
信濃むつみ高校(長野県松本市)3年生の藤本壮志(まさゆき)さん(18)=松本市女鳥羽3=は13日と14日、かつて映画館だった上土シネマ(大手4)の再生を支援するためのチャリティーライブを同劇場で開く。古い劇場に魅了された藤本さんが「常に開いていて、人がいる劇場に再びなってほしい」と願い、協力者を得ながら準備を進めている。 藤本さんは高校1年生の時、上土シネマが会場となったマツモト建築芸術祭にボランティアで参加し、この劇場の魅力にはまった。祖父が縄手通りで映画館・松本中劇(平成16=2004年閉館)を営んでいたことから、劇場を身近にも感じた。「あの中だけ時代が違う感じ。不思議な感覚になり、また入りたい」と強く思ったという。 ドラムをたたき演奏活動をする藤本さんは、上土シネマを管理する上土大正ロマンのまちづくり協議会に、ライブが開催できないか相談した。消防法で設備が整わない大劇場は使用できず、小ホールのみが使えると知り、大劇場の改修のために収益金の寄付を決めた。 13日正午から藤本さんら地元のバンド3組、14日午後1時から都内で活躍するインディーズバンドなど6組が出演する。オーディションで「フジロック」に出演した女性2人の注目バンド「THE ティバ」など、やや薄暗い劇場の雰囲気に合った「とがった表現をする」バンドに出演を依頼した。 藤本さんは「ライブは今後も開きたい。僕以外の若い人にも継続的に何かやってくれる人が出てきてほしい」と願う。入場料は13日500円、14日予約3000円、当日3500円、学生2500円。協賛金も募っている。問い合わせは藤本さん(電話090・4181・8162)へ。
市民タイムス