暗算だけで分かったらスゴい…!100円玉の周りを100円玉が回ると、何回転するのか…簡単に解ける「思考法」
100円玉の周りを100円玉が1周すると…?
突然ですが皆さん、この問題を考えてみてください。 100円玉の周りを100円玉が回る、という設定です。なかなか難しい問題なので、頭の中でイメージしづらい人は、実際にコインを用意してやってみると分かりやすいでしょう。 【画像】三角形の辺の長さが25cm、24cmの場合、もう一辺の長さは… 同じコインなので、円周の長さも同じになるはずです。そこを滑らずに転がるということで、暗算でパッと考えてみると「1回転」だけのように感じられます。しかし、コインを使って実演した人は分かると思いますが、この問題の答えはなんと「2回転」になるのです。これはイメージと異なる、という人も多いでしょう。 このテーマの問題は、図形問題に対する数学的な思考力や、いろんな角度からの柔軟な解法を考える力を養う問題として、中学入試などでよく出題されています。今回も、筆算や暗算で考えるやり方から、図を用いて答えを導き出す解法まで、さまざまなパターンを説明していきましょう。
円の「中心」の移動距離
まずは、一番オーソドックスな式の計算で考えるやり方です。おそらく、多くの参考書などでも書いてあるものがこちらになります。 まず、円の回転数に関して、公式があるのでそちらを説明します。 円が円の周りをすべらないように回転するときの回転数は (円の回転数)=(回転する円の中心の移動距離)÷(回転する円の円周) で求められます。ここで登場する円は、回転する方の円、つまり冒頭の問題で言えば外側の100円玉、ということになります。つまり、円が何回転したかを計算する際には、その円の中心がどれだけ移動したかを考えれば良い、ということなのです。 この公式が成り立つかを確認するために、まずは平坦な地面を円が回転するパターンについて考えてみましょう。 この図のように、平坦な地面の場合は円の円周分回転したところでちょうど1回転するため、その間に円の中心も円周分だけ回転方向にまっすぐ動くことになります。よって、上の式の「円の中心の移動距離」と「円の円周」は同じになるため、円の回転数は1回転となります。つまり、この公式は割と当たり前のことを言っているのですね。