2. リーダー以外からも意見を聞く

私たちは、会議室でいちばん力のある人物に従わなければならないと刷り込まれている。ミーティングの目的がリーダーを納得させたり、その考えを探ったりすることであることが多い。経験の浅いメンバーは長年の経験がある先輩に従い、彼らの言動を参考にする。このようなグループ的思考は、経営者、学生、そしてサルたちの間でも日常的に見られるものだ。 しかし、将来が不確かな場合、斬新な意見を受け入れるべきである。入ったばかりの新人も含め、あらゆる役割、立場の人々から有益な意見が出る可能性がある。だが、彼らが意見を言える場を作らない限り、彼らは口を開くことさえないだろう。 では、ベンチャーキャピタリストは具体的にどうするのか。彼らはまず、その場でいちばん若い人々と議論する。大きな投資案件の場合には、アイデアの支持派と反対派にチームを分け、あらゆる視点から深く議論させ、「投資しない理由」を具体的に説明させるのだ。このやり方なら、投資先企業の全体を見据え、率直なディスカッションができる。対立を自ら作り出すのがVC流だ。