中森明菜が涙 アイドル時代の恩人からのメッセージに感謝「安心してリハできるようにって包んでくれて」
今年7月に6年半ぶりにファンの前で歌唱した歌手の中森明菜(59)が、15日放送のニッポン放送特別番組「中森明菜のオールタイムリクエスト」(15日後5・30)に出演し、アイドル時代を支えてくれた恩人からのメッセージに声を震わせる一幕があった。 【写真あり】「TATOO」でコラボした香取慎吾との2ショット ラジオパーソナリティーを務めるのは、復帰後初めて。明菜の出演に際し、音声メッセージを送ってくれたのは、女優でタレントの芳村真理(89)だった。 芳村はフジテレビの音楽番組「夜のヒットスタジオ」に、1968年の初回放送から88年まで、司会を務めた。82年デビューの明菜も毎週のように出演していた、ゆかりの深い番組で、芳村とも交流が深かった。 芳村からは「あなたが生き生きして、出て歌っていたのが今でも目に浮かんできて、胸がいっぱいです。会いた~い」と、当時の明菜の印象が語られた。また「あなたはみんなの中で特別におしゃれだった。私は肩に力が入って頑張っていこうと。覚えていますね。今、どんな大人になったんだろう?会いたいな。私はすっかり、いい年になりました。は~い」と、ユーモアも込めたコメントもあった。 「夜ヒット」の愛称で親しまれた同番組には、五木ひろしや西城秀樹さん、沢田研二、和田アキ子ら当時のトップ歌手らが多数、出演する豪華な顔ぶれだった。そんな番組の女性司会者だった芳村からのメッセージに、明菜は「全然お声が変わってらっしゃらなくて…」と感激で声を震わせた。 明菜にとっては、「どの番組も緊張するんですけど、『夜ヒット』はまた違う緊張がプラスされる」と、格別な緊張が加わる番組だったという。「井上順さんと真理さんとっていう…。リハーサルの時から凄く真理さんもおしゃれでいらっしゃって、順さんは順さんで優しさで包んで下さって、落ち着くように、安心してリハーサルできるようにって包んでくださっていて。だから、本番は“期待通りにやってくれた”って、お二人に伝わるようにって、違うプレッシャーがありました」と振り返っていた。 明菜はリアルタイムで話しているかのように、「ありがとうございます」「会いたいです」と、律儀に相づちを打っていた。ミッツは「真理さんのメッセージに、明菜さんが本当に会話をしているようにね…。本当にうれしそうに、明菜さんは涙を流してらっしゃいました」と説明していた。 82年に「スローモーション」で歌手デビューし、「少女A」「セカンド・ラブ」「北ウイング」「飾りじゃないのよ涙は」、さらに日本レコード大賞を2年連続で受賞した「ミ・アモーレ」「DESIRE―情熱―」など、数々のヒット曲を世に送り出した明菜。番組は、デビューからこれまで発表してきた楽曲を、リスナーのリクエストやメッセージとともに紹介。昨年はミッツと垣花が出演し、明菜からは音声コメントが届いたが、今年は自らパーソナリティーとして番組に参加した。 2010年に体調不良で芸能活動を休止し、今も調子を見ながらの活動が続く。それでも14年大みそかのNHK紅白歌合戦では、米国のレコーディングスタジオから生出演。12年ぶりの紅白出場で、ファンを喜ばせた。 デビュー40周年を迎えた22年には、個人事務所を設立。公式X(旧ツイッター)では、近況報告とともに復帰を宣言した。「今年2022年は、デビューをさせていただいていから40年になります。デビュー40周年として、何らかの活動をと日々体調と向き合ってきておりましたが、まだ万全な体調とは言えません。ゆっくりになってしまうと思いますが、歩き出していきたいと思いますので、どうか見守っていただけると嬉しいです」と呼びかけていた。 その言葉通り、近年は活動を活発化させている。昨年12月には公式YouTubeを開設。今年7月にはファンクラブイベントを開催し、17年末のディナーショー以来、約7年ぶりに公の場に姿を現した。イベントではジャズ風にアレンジされた「北ウイング」を歌唱し、涙ぐむ場面もあった。 Xの書き出しは「いつも応援してくださるファンのみなさまへ」がお決まりの一言。長年、支えてくれたファンへの恩返しへ、大きな一歩となる出演になった。