<飛躍の春に>20センバツ・倉敷商 部員紹介/1 永野司投手/田村幸哉捕手 /岡山
8年ぶり4度目のセンバツに臨む倉敷商野球部。2019年秋の中国大会のメンバーを中心に、部員たちを紹介する。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 ◆変化球を武器に 永野司投手(1年) ◇自分のアピールポイントは? 柔軟 大きく曲がる変化球が武器の左腕。昨秋は1年生ながら背番号1を背負い、大きなプレッシャーを感じていたという。試合後は「なんであの球を投げたんだろう」とロッカールームで自分を責めることもしばしばだった。 それでも、先輩たちから「大丈夫」、「次はうまく投げられる」と励まされ、「プレッシャーを力に変えて楽しもうと思った」。徐々に肩の力が抜け、チーム最多タイの9試合に登板して安定した投球を見せた。 体が細く、球が軽いのが課題。昨年末からは夕食の米の量を3倍に増やし、体重増加に取り組んでいる。「これまではみんなに支えられてきたけど、甲子園では僕がテンポを作りたい」。エースナンバーの自覚は十分だ。【松室花実】 ◆捕手の役割自覚 田村幸哉捕手(2年) ◇自分のアピールポイントは? 存在感 扇の要として、昨秋は5人の投手をリードした。「投手のいいところを引き出せれば、どんな試合も勝てる」と、捕手の役割の大きさを自覚している。 「投手のために」を常に考える。特に、1年生の永野投手と組む時は「周りは2年生ばかり。やりにくくならないように」と、試合中に何度も声を掛けた。永野投手は「田村さんの励ましが力になった」。築き上げた強固な信頼関係が、チームの躍進につながった。 「自分で考えて行動するのが大事」という思いから、ミットの内部に「我が道を行く」の言葉を刻んだ。打撃でも中軸を任されており、「チームが勝つために尽くしたい」。念願のセンバツ初勝利に全力を注ぐ。【松室花実】