JR久留里線の一部、バスに転換へ…災害以外での「廃線」はJR東日本で初
JR東日本千葉支社は27日、久留里線(千葉県)の久留里―上総亀山駅間(9・6キロ)を廃線とし、バスに転換する方針を表明した。同区間のある君津市と具体的な協議を進める。JR東管内での廃線方針は、災害をきっかけにしたケースなどを除くと初めて。
久留里線は木更津―上総亀山駅間の32・2キロ。久留里―上総亀山駅間は利用者が少なく、人口減で需要増も見込めないことから、JR東や市などでつくる検討会が10月、「車中心の交通体系に移行することで利便性が高まる」との報告書をまとめていた。JR東は25日、バスに転換する意向を市に伝えており、今後、市が法定の地域公共交通会議を開き、検討が進められる。土沢壇支社長は27日の記者会見で「バスを中心とする新たな交通体系へモードチェンジを図ることが最適だ」と述べた。
JR東が10月に公表した昨年度の収支によると、同区間は100円を稼ぐためにかかった費用を示す「営業係数」が1万3580円と、大幅な赤字だった。