舟こぎ、なんこ大会にぎわう 「あやまる祭り」に人出 鹿児島県奄美市
鹿児島県奄美市笠利町の第32回あやまる祭り(同実行委員会主催)は11日、同町の宇宿漁港をメイン会場に行われた。午前中の舟こぎ競争大会に始まり、午後からは伝統的な遊びであるなんこ大会、夕方は歌や踊りなどの舞台発表、夜には花火と終日にぎわいを見せた。今年の舟こぎ(集落対抗)と、なんこは里集落がダブル優勝を果たした。 舟こぎ競争には、4部門に計41チームがエントリー。強い日差しが照り付ける中、各部門で熱戦が繰り広げられた。 第20回の節目となったなんこ大会は、各集落の実力者で構成した20チームが参戦。予選リーグ、決勝トーナメントで今年の笠利ナンバー1を決めた。 なんこは、一対一で対戦し、互いになんこ玉といわれる木の棒3本を使い、相手が隠し持っている棒の数を言い当てる。大会では、互いの手の内を探り合う巧妙な心理戦が展開され、勝負が決するたびに、周囲から歓声や指笛が沸き起こった。 決勝戦は里Aと須野Aが、手に汗握る熱戦を展開。大将戦までもつれた結果、若手主体で構成された里Aが勝利を手にした。 里Aの平島大吾監督(50)は「舟こぎとのダブル優勝を達成できてとてもうれしい。若い世代のチームワーク、そして若手を盛り立て、伸び伸びとやらせてくれる先輩たちの存在。これが里の強さの源と思う」と語った。 舞台芸能は宇宿漁港の特設ステージであり、太鼓演奏、バンド、フラダンス、島唄などの多彩な催しで会場を魅了した。