JFE商事エレクトロニクス、溶剤リサイクル事業に進出。タイに合弁会社・25年末稼働
JFE商事エレクトロニクス(社長・柳澤孝彰氏)は25日、タイで溶剤のリサイクル事業に乗り出すと発表した。タイの石油化学溶剤商社、ユニオン・ペトロケミカル・パブリック社(UKEM)および豊田化学工業(本社・愛知県豊田市、社長・杉浦栄二氏)と組み、9月に合弁会社を設立。来年11月の操業開始を予定している。 合弁会社の資本金は2億バーツ(約8億8千万円)で、UKEMが51%、J商エレが25%、豊田化学工業が24%出資。J商エレの投資額は2億円強で、会社設立規模の投資案件は2018年以来となる。 合弁会社は3社の頭文字をとり「UTJ Glean Solutions(タイランド)」と命名。UTJはタイと日本の協働を意味する「ユナイテッド・タイランド&ジャパン」もイメージするものとしている。Gleanはグリーンとクリーンを組み合わせた造語で、リサイクルにつながる「Glean(拾い集める)」ともかけあわせた。 UTJグリーン・ソリューションズは首都・バンコクから東のチャチュンサオ県ゲートウェイシティ工業団地にリサイクル工場を建設。年間1万トン以上の溶剤をリサイクルする。同工業団地や周辺には自動車メーカーの工場が多い。ここで回収した廃液を豊田化学工業の技術支援のもと最新設備により従来の半分の時間で蒸留。年間1万トン以上のCO2排出削減につなげる。 J商エレはFS営業本部の洗浄プロセス営業部で洗浄機や洗浄剤ビジネスを展開してきた。UKEMおよび豊田化学工業と組むことで新たに溶剤リサイクルの分野にも進出。将来的にはタイ国内だけでなくベトナムやインドネシア、インドなどでも海外展開を目指す。