中国、食料安全保障で農業への財政支援強化へ
[北京 27日 ロイター] - 中国当局は27日、食糧安全保障への取り組みの一環として、穀物など主要農産物を安定確保へ金融支援を強化すると表明した。 中国人民銀行(中央銀行)、農業農村省、金融規制当局は共同声明で、政府は農業や中小企業の支援に向け再貸付や再割引、預金準備率といった金融政策手段の利用を強化すると表明した。 農業資産や家畜に対する与信、担保融資の拡大、保証や小口融資を通じた農家の所得向上、穀物作付け向けを中心に農業保険制度の強化を促した。主要な農業研究プロジェクトや主要企業への支援強化も表明した。 中国は近年、食糧安全保障強化の一環で農作物の生産効率向上を図るため農業機械や種子技術への投資を拡大している。 国家統計局によると、2024年の穀物総生産量は7億トンを超え、23年の6億9541万トンを1.6%上回った。ただ大豆やトウモロコシなど主要農産品は依然輸入に依存している。