東京の暑さを逃れ栃木県那須町へ移住したフリーライターが実感した“地方移住を成功させる秘訣” 「まずは地元の飲食店でアルバイトを始めました」
移住先になじむ努力は必要
青木さん夫妻は最初から、地域に溶け込む努力をしようと決めていたという。 「移住者が多い場所とはいえ、長く暮らすなら地域住民と仲よくし、この地になじむべきだと思い、まずは地元の飲食店でアルバイトを始めました。社会参加がいちばん早く地域に溶け込める方法かなと思って」 観光地である那須では、ホテルや旅館、飲食店など求人数が豊富で、50~60代でも仕事に困ることはないという。すぐに知り合いができ、その伝手で、リフォーム代も安く抑えられた。 「夫は移住前から仕事を決めており、いまは牧場で働いています。移住先で仕事をするのは、金銭面はもちろん、その地に根付くためにも最も大切なことだと思います」 澄んだ空気、降るような星空、500円で入れる温泉、念願の家庭菜園に大型犬との暮らし……。夢が叶い、本当に幸せだという。
「もちろんいいことばかりではなく、腹が立つことだってあります。私たち夫婦は地域になじもうと努力していましたが、それでも最初は“よそ者”“別荘族”と言われ、人間関係に悩んだこともありました。でもくじけずに半年、1年と過ごすと、少しずつ状況は変わっていきました」 移住に成功した青木さん夫妻だが、いままた新たな夢ができたという。 「愛犬を連れ、那須を拠点にワゴン車で日本一周したいんです。その様子をインターネット配信するなど、新しいことにも挑戦したいなと考えています」 東京にいたときより、よりアクティブになったと 溌溂とした笑みを見せた。 ※女性セブン2024年10月17日号