SHORAI vs ノーマルバッテリー 、シャシーダイナモで真剣勝負!【バッテリー交換だけでトルク&パワーがアップ!】
その秘密は、内部抵抗が「限りなくゼロ」
……とはいえバイクのエンジンは、排気量アップや吸排気など何かしらの改造やチューンナップを行わなければ、設計値以上のトルクやパワーが出ることはないはず。なのにスペックが向上しているのは、やはりSHORAIバッテリーをオカルトパーツと疑う向きもあるだろう。 じつはエンジンのトルクやパワーは、何かしら抵抗やロスにつながる原因があればそれらの損失によって性能低下を起こす。従来からの鉛バッテリーは相応に「内部抵抗」があるが、SHORAIのリチウムイオンバッテリーは構造的に内部抵抗が「限りなくゼロ」。近年の多くのバイクはバッテリー点火方式(発電機が生んだ電気がバッテリーを経由する)なので、内部抵抗がトルクや馬力を損失しているのだ。 また現行バイクは電子制御式燃料噴射装置(FI)を採用し、電子デバイスとしては少なくともABS(アンチロックブレーキシステム)を装備している。またミドルクラス以上ならトラクションコントロールやクイックシフターなど様々な電子デバイスを装備するが、これらの電子機器が作動する際には当然ながら電気を使う。そして従来の鉛バッテリーは、それらが作動するたびにわずかに電圧降下(ドロップ)するため、それが点火系のロスに繋がっているのだ。 この症状を抑制するには鉛バッテリーを大型化して容量を増やすのが得策だが、積載スペースに制限があり、重量増加を良しとしないバイクにおいては、対策方法として難しい。しかしSHORAIバッテリーは「急速充電&大量放電が得意」だから、容量を大きくしなくても電子デバイスの作動時に電圧のドロップを起こしにくい。また構造的に軽量コンパクトに作れるため、従来の鉛バッテリーと同等のサイズでも十分以上のエネルギー密度を確保できるのだ。 これが、「バッテリーを従来の鉛からSHORAIに換えるとトルク感がアップする」という理由だが、『SHORAIバッテリーに換えると電気の損失がなく、エンジン本来のトルクやパワーを発揮できる』というのが正しい表現だろう。だからSHORAIバッテリーは、決してオカルトパーツではないのである。