【頭皮のニオイ】夏は気づかぬうちに臭ってる!? 正しいケアを医師がアドバイス
気になるけれど、人には相談しにくい「ニオイ」の悩み。今回は、夏の頭皮から漂うニオイ対策について。その解決法を医師の桐村里紗先生にご指南いただきます。 【写真】頭皮のニオイケアにおすすめのアイテム6選 ◎教えてくれたのは 医師・『tenrai』代表取締役 桐村里紗先生 腸内フローラなどを基本にした予防医学の専門医。生活習慣病から女性外来まで幅広く診療経験を積み、「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)にはニオイ環境評論家・腸活評論家として出演。著書に『日本人はなぜ臭いと言われるのか~体臭と口臭の科学』(光文社新書)
■頭皮のニオイの原因は? 「汗と皮脂が混ざり合って悪臭化したもの」 桐村先生:頭皮は特に夏にいちばんニオう部分。洗浄しても24時間で皮脂量が復活するので、毎日洗髪することが重要です。 頭皮は顔のTゾーンの2倍の皮脂量と言われています。頭皮は汗と皮脂の混合臭が発生しやすい場所です。40代をピークとする頭皮のニオイの原因は、汗から出る乳酸を皮膚常在菌が分解した「ジアセチル」という成分が、中鎖脂肪酸の中の皮脂臭と混ざることで“ミドル脂臭”となったもの。後頭部を中心に主に頭皮から発生し、頭皮から汗や皮脂が出れば出るほど強いニオイを放ちます。 また、生活“悪”習慣を反映したニオイが出るのも特徴です。体臭は、食生活の乱れや睡眠不足、ストレスなど体調のバロメーターとなるのですが、乱れた生活で皮脂の分泌量や酸化が起こることで、頭皮のニオイにも関連する可能性があります。頭皮を含めた体のニオイが気になったら、それをきっかけに生活習慣を見直してみてください。 ■ニオわないようにするためにしたいこと ◇1日1回はお風呂で汚れを洗い流す 桐村先生:洗髪後24時間で頭皮の皮脂量は復活してしまいます。なので、毎日1回は洗髪して皮脂量を増やしすぎないようにしたいものです。ただし、1日に何度もシャンプーをするのは、頭皮の乾燥を招き、かえって皮脂が過剰分泌してしまうのでやめましょう。 ◇洗浄力の強いシャンプーは避ける 桐村先生:頭皮がベタつくからと、脱脂力の強いシャンプーを使用すると、乾燥が進みます。マイルドな洗浄力の「アミノ酸系」「ベタイン系」などの洗浄成分で、頭皮にも必要な皮脂は残して適度な潤いを与えておくことが大事です。 ◇蒸れ蒸れの状態で放置しない 桐村先生:高湿度状態は菌の繁殖を助長します。洗髪したら、できるだけ早くドライヤーで乾かしましょう。頭皮をしっかり乾かしてから寝てください。また、日中たくさん頭皮に汗をかいたときは、ドライシャンプーなどで清潔にしてください。頭皮は全身の中でもっとも菌が増えやすい部位と心得て! ◇偏った食事や暴飲暴食を避ける 桐村先生:中性脂肪が多いと皮脂が過剰分泌します。脂っこいものや甘いものを好んで食べる、外食中心の食生活、暴飲暴食などから皮脂量が増えてしまいがちに。また、ターンオーバーが乱れて頭皮が硬くなったり、皮脂の毛穴詰まりなどを引き起こしたりするので気をつけましょう。 取材・文/黒木由梨・小内衣子(PRIMADONNA)