先進的な医療機器を定額利用契約、全国初導入の外科用装置も…鹿児島市・米盛病院とシーメンスヘルスケア
米盛病院(鹿児島市)を運営する社会医療法人「緑泉会」は12日、医療機器などの製造販売会社「シーメンスヘルスケア」(東京)と、先進的な医療機器を「定額」で利用できるパートナーシップ契約を結んだと発表した。 【写真】全国で初めて導入された自走式X線透視診断装置「CIARTIC Move」(シーメンスヘルスケア提供)
両者によると、同社が医療機器の選定や導入、維持管理を定額で請け負うことで、病院側は購入時の高額な支出による経営の圧迫や予算計画の作成などの負担を避けられるという。期間は2038年までの14年間で、契約締結は鹿児島県内で初めて。
今年8月には、同病院に外科用の自走式X線透視診断装置が全国で初めて導入された。手術中の撮影位置の調整や装置の移動が自動化されており、撮影精度の向上や時間短縮につながり、患者や医療スタッフの負担軽減にもなっているという。
両者は30年秋までに最先端の放射線機器を計9台導入する予定。AIなどを活用して病院の課題を改善したり、医療機器の刷新を計画したりしている。
この日、同病院の関連施設で共同記者発表会が行われ、同法人の米盛公治理事長は「安定的な医療の環境維持を実現する一助として、非常に大切なパートナーシップとなった」と語った。