友情の危うさを描いた青春映画『HAPPYEND』、濱口竜介監督のコメント入り本予告到着!
短編映画『The Chicken』、コンサートドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto | Opus』を手がけた新鋭・空音央監督の長編劇映画デビュー作『HAPPYEND』より、濱口竜介監督のコメント入り90秒本予告と場面写真11点が解禁された。 【動画】濱口竜介監督コメントも! 『HAPPYEND』90秒本予告 本作の舞台は決して遠くないXX年後の日本。今の世の中と地続きでリアリティーのある未来を、独特なサウンドと圧倒的にエモーショナルな映像美で表現している。今月末から始まる第81回ヴェネツィア国際映画祭でオリゾンティ・コンペティション部門に正式出品されるほか、第49回トロント国際映画祭、第62回ニューヨーク映画祭、第29回釜山国際映画祭への招待上映も決定。海外からも熱い注目を集めている。 ユウタとコウは幼なじみで大親友。仲間たちと音楽を聴いたり悪ふざけをしたりしながら毎日を過ごしていた。高校3年のある晩、こっそり忍び込んだ学校でユウタはとんでもないいたずらを思いつく。翌日いたずらを発見した校長は激高し、学校に四六時中生徒を監視するAIシステムを導入する騒ぎにまで発展。この出来事をきっかけに、大学進学を控えるコウは自らの将来やアイデンティティーについて深く考えるようになる。その一方で、変わらず楽しいことだけをしていたいユウタ。2人の関係は次第にぎくしゃくしはじめ…。 この度解禁された90秒本予告は、印象的なテクノサウンドが響くクラブシーンから始まる。ユウタ(栗原颯人)とコウ(日高由起刀)は大好きな音楽に身をゆだね、ふざけながらいつもの仲間たちと楽しく過ごす。いつまでも終わらないように思える幸せな時間が流れるが、学校の中庭に黄色い車がそびえ立った場面から、少しずつ不穏な空気が漂い始める。 コウに「普通の日本人とはデモグラフィックが違う」と言い放つ校長(佐野史郎)、AI監視システム、何かに弾圧される人々、ガタガタと揺れる学校。フィクションのはずなのに身近に感じさせる未来の描写が続き、観る者の心をザワつかせる。そして「音楽以外のことも考えねぇの?」「お前のいう大事なことって何?」と、ついに2人は衝突。これまで一緒に見ていた景色が少しずつずれ始めてきたことを予感させる。 映像の最後は「世界は変わっていくんだよ」というキーフレーズと共に、ユウタとコウのふざけあう後ろ姿が映し出されて締めくくられる。果たして2人の選び取る未来は“HAPPYEND”なのか―。普遍的でありながらも、これまでに見たことのない切り口で“友情の危うさ”を描いた本作への興味が高まる予告となっている。 また今回、公開に先駆けて本作を鑑賞した『ドライブ・マイ・カー』『悪は存在しない』の濱口竜介監督からの応援コメントが到着。「見終えた後もずっと『HAPPYEND』の登場人物たちが自分の中を生きている。遙かな未来への予感を抱かせる、空音央と若者たちの出発点。」と、若き才能たちへ賞賛の声を寄せている。なおこのコメントは、90秒本予告にも収められている。 場面写真は11点。真っ直ぐにそびえ立つ黄色い車、クラブで楽しむユウタとコウの姿、赤いレーザーで囲まれる生徒たちなど、謎多き『HAPPYEND』の世界観が垣間見える写真となっている。 映画『HAPPYEND』は、10月4日より全国公開。