「今の仕事はアイドル時代の恩返し」北原佐和子、『牡丹と薔薇』の過酷撮影と介護の仕事を語る
数々の迷場面で視聴者を驚かせたボタバラ。演技指導にもむちゃぶりがあったそう。
せっかく歌ったのに全カット
「ありましたよ~。監督がいきなり“北原さん、ここで歌ってくれるかな”とか言うんですよ。私と神保さんの2人で寝室の壁の絵を眺めている場面なんですけど、私1人が急に歌い出すって……これ、変だよな~って思いながらも“覚えてきて”って言われた歌を覚えて臨みました。必死で覚えて歌ったのに、監督には文句言われちゃって」 しかも放送時には北原が歌う場面は完全にカットされていた。 「ひどいですよね! “恥ずかしいのを我慢して一生懸命歌ったのに、何でカットしたんですか”って聞いたら、監督は答えなかった。そうか、答えがないのが答えか。下手だったのかなって(笑)」 北原自身も演技にのめり込み、役柄になり切ってしまうタイプだ。 「休憩時間も役に入っちゃいますね。自分の幹になる部分は全然変わると思います。例えば、セレブ役となれば、歩くときからセレブな気持ちで歩こうって気持ちになるし」 北原演じる富貴子の夫・豊樹は、長年付き合っている女性がいながら、富貴子と関係を持ってしまう役どころ。その後も、実の娘が働くデートクラブに行ったり、元カノと再燃したりと、なかなかだらしない。富貴子役の間は、実生活でもそんな男性が魅力的に見えた? 「え、神保さんって、そんなだらしない男性の役でした? そりゃあ私(富貴子)と結婚する前は別の女性と付き合っていたけれど……その後は浮気してないですから。ちゃんとした夫でしたよ」 デートクラブはセーフ? 「そんな設定、もう全然忘れてますね(笑)。彼が悪い男性だった記憶がありません」 その後、元カノの鏡子(川上)とも復縁したり……。 「う~ん、夫に疑いを持ったことは一切なかったですね。あのとき、私は富貴子でしかなかったんです」 まるで『ガラスの仮面』の北島マヤ! 憑依型女優の北原は、世間知らずの社長令嬢になりきっていたようだ。