VW労使交渉、ドイツ工場維持と雇用保障復活で合意近い-関係者
(ブルームバーグ): ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)と労働組合幹部は、ドイツ国内工場を閉鎖することなく「フォルクスワーゲン」ブランド部門を再編することで合意に近づいている。事情に詳しい関係者が明らかにした。
交渉が非公開で進められているとして匿名を条件に述べた同関係者によると、経営陣は労働者へのボーナス支給見送りを条件に2030年までの雇用保障契約を復活させ、工場の稼働を継続する意向だ。
関係者によると、さらなるコスト削減策として、ウォルフスブルク工場でのハッチバック車「ゴルフ」生産のメキシコ移管や、生産能力を縮小するためにツウィッカウ工場でのVWブランドの電気自動車(EV)生産中止が検討されている。
合意が成立すれば大規模なストライキは回避され、再建に向け新たなスタートを切るチャンスとなる。VWは中国で市場シェアが低下しているほか、欧米ではEV需要の減退に直面しており、ドイツ内の生産網全体でコストと余剰生産能力の削減に取り組んでいる。
合意の詳細は変更される可能性があるほか、16日から続く第5ラウンド交渉が合意を得られずに終了する可能性も依然としてあるという。VWおよび金属産業労組(IGメタル)の広報担当者はコメントを避けた。
原題:VW Nears Labor Deal That Would Keep German Car Plants Open (1)
(抜粋)
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Monica Raymunt