ライフハック「エアコンの室外機に濡れタオルをかけて節電」→ダイキン「室外機に日陰を作ったり、周辺に打ち水を」
【検証3:設定温度を「1℃下げる」のと風量設定を「強」にするのとではどちらが節電?】
エアコン冷房を使っていても暑く感じることがある真夏の日中(13時~15時)、設定温度を26℃から25℃へ1℃下げるのと、風量設定を「強(設定温度28℃」にするのとでは、どちらが節電になるのか、消費電力量を計測し電気料金の違いを調査しました。 その結果、消費電力量は設定温度を「1℃下げる」と1.13kWh、風量「強」にすると0.52kWhとなり、風量「強」は、設定温度を「1℃下げる」場合と比べて約半分になりました。 この理由として同社は、「設定温度を下げたとき、エアコンは室内の空気中からより多くの熱を集めるため、圧縮機の運転を強めます。一方、風量を『強』にすると室内機のファンの音が大きくなり、電気をたくさん使っているように感じますが、ファンが使う電力は、圧縮機が消費する電力と比べるとわずかです。人の体感温度は、室温だけでなく、湿度や気流によっても変化するため、室温を下げる代わりに風量を強くすることで体感温度が下がり、涼しく感じられます」と説明しています。
【検証4:室外機に濡れタオルは、「あり」と「なし」でどちらが節電?】
近年SNSで話題となっている 、エアコンの室外機の上に濡れタオルを設置すると節電になるという噂を検証しました。室外機の上の濡れタオル「あり(設定温度26℃」と「なし(同27℃)」それぞれで、日中11時間(8:00~19:00)つけっぱなしにして消費電力量を計測し、1ヵ月あたりの電気料金の違いを調査しました。 その結果、消費電力量は室外機の上の濡れタオル「あり」が3.87kWh、「なし」が2.77kWhで、濡れタオル「なし」のほうが約3割少なく、1カ月換算では、濡れタオル「なし」は「あり」と比べて電気代が「約1020円」少なくなりました。 この理由として同社は、「濡れタオルが室外機側面の吸込口や吹出口の一部に垂れ下がり、空気の通り道をふさいでしまったためと考えられます。エアコンは、室外機の吸込口や吹出口の空気の流れを妨げられると運転効率が落ち、その分余計に電力を使うため、室外機の上に置いたタオルが乾いて室外機側面に大きく垂れ下がると、吸込口や吹出口のより多くの範囲をふさいでしまい、さらに効率が低下してしまうので、注意が必要です」説明。 そのうえで、「室外機周辺の空気の温度や、室外機の側面や背面にある熱交換器の温度が下がれば、効率的な運転につながります。そのため、室外機に日陰を作ったり、室外機周辺に打ち水をしたりすると節電効果が期待できます」としています。