元カリスマホスト・城咲仁の今。自ら厨房に入っていた実家の中華料理店が閉店…明かした舞台裏と“父への想い”
冷凍チャーハンにかける熱い想い
父親のチャーハンを再現するために何度も試行錯誤し、徹底的にこだわり抜いた冷凍チャーハン。途中で挫折しそうになりながらも、城咲さんの熱い想いが完成へと導き、「丸鶴魂(ソウル)」のブランドとともに誕生したのだ。 「これまでに、いろんな職人さんがお店に入ってきましたが、岡山実の作るチャーハンを超えた人はいませんでした。どんなに体調が悪くても、親父が一から鍋を振ったチャーハンはメチャクチャ美味しいんです。僕にとっては『親父のチャーハンは世界一』。それくらいの想いがあって、実際に作っていただく工場の方にもこの熱い思いが伝わり、みんなが懸命に努力してくれたおかげで商品化できました」
“町中華のチャーハン”に対するこだわり
丸鶴魂の冷凍チャーハンは、岡山さんが長年かかって作り上げた味はもちろんだが、町中華の根本である絶対的な考えも受け継がれている。 「ウチの冷凍チャーハンは全て手作りで真空パック、急速冷凍しているので注文から配送まで1週間から10日くらい時間を頂いています。大量生産して冷凍保存、注文が入ったら配送するというスタイルではなく、受注生産に近いので添加物や保存料も入れていません。出来立てをすぐに発送するので、かなり鮮度の良い冷凍食品になってますよ。あと、親父には『町中華は安くてお腹がいっぱいにならなきゃダメ』というイズムがあるので、通常の冷凍チャーハンは250グラム前後ですが450グラムにしています」
丸鶴の味と魂は決して絶えない
お店はなくなってしまうものの、岡山さんが作り上げた味と魂はしっかりと継承され、これからも生き続ける。最後に、長年通い続けてくれた丸鶴ファンの方に向けてメッセージをもらった。 「丸鶴ファンの方には、ウチのお店と両親、家族を長年愛してくれて本当にありがとうございました。今後は丸鶴魂として、しっかりとチャーハンを守っていくので応援してください。もう、これに尽きますね。あと、世の中のみなさん、お祭りにちょっと話題性が欲しいとか、町おこしで起爆剤が欲しいなんて方がいましたら、丸鶴魂のチャーハンに声をかけてほしいですね。ウチらは全国どこへでも行きますので」 事情は様々あれど、長年愛され続けていたモノが終わるをつげる瞬間はやはり寂しいものである。だが、父親が60年近くチャーハンと会話をしながら作り上げた味を、息子が自分なりの形で受け継いでいく。まさに理想的な親子リレーであり、最高の親孝行と言っても過言ではないだろう。 取材・文/サ行桜井 【サ行桜井】 パチンコ雑誌『パチンコ必勝ガイド』『パチンコオリジナル実戦術』の元編集者。四半世紀ほど勤めた会社を退社しフリーランスに。現在は主にパチンコや競輪の記事を執筆している。
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