「私だって好きでこうなったわけじゃない」社会の中で自分らしく生きていくために…100人に1人がかかる“統合失調症”のリアル
きらりの森の厨房でお弁当作りの仕事をしているサボテンさん、43歳。 サボテンさん(仮名): 「僕が統合失調症を発症したのは19、20歳の頃で、どんな症状かというと、頭の中に管やロープのような物が絡まりついて、それがきつく締まったり脳がしびれたりするような「幻触」がある」 「(統合失調症への)偏見は僕にもあったから言えないんですけど、当事者になってみると(周りは)冷たいな」 一日に作るお弁当の数は50個ほど。お弁当は、注文があった施設や個人宅に配達されます。
渡部孝三さん62歳: 「渡部孝三といいます62歳です。一応診断はうつ病となってます。一般の人とは軋轢というか、溝が出来るというかありますよね。難しいとこありますよね。ひとつはやっぱり家を借りる時に男で独り、さらに精神の病気ということで『ちょっと遠慮させて下さい』と断られたことが大分あった」 パティスリーで働く紙川さんはベテランのパティシエです。 「私の名前は紙川多起夫といいます。年齢は52歳です。病名は統合失調症です。幻聴がまずはひどい。20年位ですかね20年以上か。人からなんかちょっと言われているような感じ。一般の就職もしたことあるんですけどね。ちょっと人間関係のことで。周りからちょっと(病気のことを)色々言われて(辞めた)」
3月下旬、この日、きらりの森にとって特別なイベントが開かれました。 きらりの森スタッフ 鈴木有香さん: 「今日はレガーレマーケットといって地域の方が(精神障害者と)繋がれるような機会を持つためのバザー」
鈴木さん: 「精神障害に理解がまだまだないと思ってて。地域の方と交流する場を持てることで知ってもらうこと。精神障害って誰でもなる可能性のある病気やと思っているので。少しでも知ってもらうことで障害を持っている方が過ごしやすくなったり、支える側も何か出来るんじゃないかというきっかけが作れたらいいかなと思ってます」