客室も夕食もお風呂も商店街の中で!「SEKAI HOTEL」驚きの仕掛け
今回のテーマは、「空き家が変われば…街が変わる!」。 日本で増え続ける空き家を街に合わせた魅力的な建物に生まれ変わらせ、地域全体を元気にしようとする仕掛け人がいた。 さらに、商店街の空き店舗を“まちごとホテル”にし、人を呼び込もうという仕組みも登場。客室も夕食会場もお風呂も…すべて商店街の中にあるという。これまでの発想を超えた“新戦略”で街全体が潤う、驚きの現場を取材した。 【動画】空き家がタダで大変身!?“シャッター商店街”に泊まろう!
空き家が“街に合わせて”驚きの大変身!
東京・文京区にある茗荷谷駅。夜が更けると、駅からちょっと離れた住宅街は静けさが漂う。その中で、連日地元の住民でにぎわうのが「Bar坂道」だ。 5年間空き家だったが、「夜までお酒を楽しめる店がほしい」という住民の声を受けてバーに作り替えた。空き家を再生する仕掛け人・大河幹男さんは、「ボロボロでかなり老朽化していて、雨漏りもしている状態だった。改装するのに苦労した。非常に思い入れが深い物件で、空き家活用をやっていこうと思ったきっかけになった」と話す。
東京・渋谷にある大河さんの会社「ジェクトワン」(2009年設立 社員約100人)は、主に新築物件を開発する不動産会社で、年商は132億円。新事業として立ち上げたのは、空き家の再生を請け負う「アキサポ」。7年で260軒以上もの再生を手掛けてきた。 元々、大手でマンション開発を担当していた大河さんは、当時感じていた違和感が「アキサポ」を立ち上げるきっかけに。「その土地には何が合うのか、地域の環境をすべて見て建てる。それが本来の街づくり」と話す。
「アキサポ」のチームリーダー・山下航平さんは、大手ハウスメーカーを経て、5年前に転職。「新築は一から建てるが、アキサポは、眠っている不動産を使って街に明かりを灯す。付加価値をつけて再生することにやりがいを感じている」と山下さん。 東京・台東区の谷中は、「谷中銀座商店街」で知られる町。その谷中銀座から5分ほど離れた静かな住宅街の先に、今、山下さんが再生をしようとしている物件がある。