山田哲人、宮﨑敏郎…試行錯誤の末たどり着いたDeNA・山本祐大の打撃フォーム「軸はできた」
DeNAの山本祐大捕手は、ここまで打率.311をマークし、7月の月間打率も.381と打撃好調だ。 新人時代の2018年はヤクルト・山田哲人の打撃フォームを参考にし、その後はベイスターズの先輩である宮崎敏郎の打ち方を真似した時期もあった。トライアンドエラーを繰り返し、己の打撃と真摯に向き合って来た山本は、現在の打撃フォームにどう辿り着いたのだろうかーー。 「高校時代からバッティングのフォームはしっくり来るものがなかったというか。色々な試行錯誤をしながらやっていたので、プロに入ってからもそういう(山田哲人選手や宮崎敏郎選手のフォームを真似するような)形でやっていたんです」 「ただ、去年試合をやっていく中で少しずつシンプルかつタイミングの取りやすい、様々なピッチャーに対応出来るフォームのイメージがついた。なので今の形になりました」 身体の正面で構えてからピッチャーのモーションに合わせてバットを引き、打ちに行く。 「元々トップを作るのが下手くそで。牧とかは最初からトップを作って打ちにいけるんですけど、僕はそれが出来なくて。どうしても"二度引き"してしまったり、要らない力が入ってバットが出てこなかったりするので、それが今バットを身体の正面に置いて構えている理由です。そこも意識しながらタイミングを取れて、スムーズに打てているかなと思います」。 山本にとっては今の打ち方がベストのフォームなのだろうかーー。 「今はそれで纏まっていますけど、このままで良いかと言われたらまだまだ自分の中ではハテナが浮かんでいるので。多分プロ野球選手は毎年若干フォームが違ったりしていると思うんですけど、僕の場合は身体のトレーニングをした時に、どういう力の出し方、出力が今年の自分に合っているのかを見極めなければいけないと感じています。」 「なので、今のフォームのままプロで最後まで行くつもりは全く無いです。進化していった中で、もちろんハマらない時もあると思うんですけど、軸は出来たので。そこに引き出しを増やしていきながら、自分の形を作っていけたらなと思います。」 セ・リーグの捕手としてシーズン3割をマークすれば2012年の阿部慎之助以来12年ぶりとなる。チーム26年ぶりの優勝に向け、"打てる捕手”として山本祐大にかかる期待は大きい。 取材=ニッポン放送アナウンサー・大泉健斗
BASEBALL KING