【日経平均株価考察】底堅い展開が期待されるが、円高も懸念材料
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日経平均は底堅い展開が続く
2024年8月23日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比153円26銭高の3万8364円27銭となりました。続伸です。上げ幅は一時200円を超えました。 日銀の植田和男総裁が同日午後に開かれた参院財政金融委員会に出席し発言しました。内田真一副総裁が7日に、金融資本市場が不安定な状況で利上げを行わないと述べていましたが、植田総裁は内田副総裁と考え方に違いはないと語ったことから、市場では投資家の間に安心感が広がり買われる展開となりました。ただし、日本時間夜にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を控えていたことから、様子見傾向となり、積極的に上値を追う展開にはなりませんでした。 今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比462ドル30セント高の4万1175ドル08セントで引けました。7月中旬に付けた最高値(4万1198ドル)に迫る高値水準です。 パウエル議長は23日、経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演し、「政策を調整すべき時が来た」と述べ、次回9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)における利下げを示しました。このことから、幅広い銘柄が買われ、上げ幅は一時500ドルに迫りました。S&P500種株価指数、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数もそろって上昇しました。 日本株も週初から底堅い展開になることが期待されます。ただ、パウエル氏の発言をきっかけに23日のニューヨーク外国為替市場で円相場は1ドル=144円台前半まで上昇しました。約2週間ぶりの円高・ドル安水準です。円高傾向になると、自動車や機械などの輸出関連銘柄には下値圧力となります。 このほか、イスラエルとレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラが25日交戦するなど、中東情勢の地政学リスクも高まっています。海外の投資家がリスク回避の動きになることも想定されます。 国内ではダイハツ工業が23日、型式指定の認証不正の影響を受けて、複数車種の生産を10月末から停止すると発表しました。親会社のトヨタ自動車の株価動向が注目されるところです。