定年退職を機に両親と「同居」を始めました。世帯人数が2人から4人になると光熱費はどれくらい上がりますか?
定年退職を機に、離れて暮らしていた両親と一緒に暮らしたいと考える方もいるでしょう。両親と同居すると、もちろん光熱費を始めとする生活費も増加します。どれくらい費用が増えるのかを分かっておくと、同居後のやりくりもしやすくなるでしょう。 今回は、2人世帯と4人世帯で光熱費や消費支出がどれくらい変わるのか、光熱費を節約するコツや高齢の親と同居する際の注意点などについてご紹介します。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
2人と4人で光熱費はどれくらい変わる?
総務省統計局の「家計調査 家計収支編」によると、2023年時点で2人世帯の平均消費支出は月26万4238円、うち光熱・水道費は2万1619円でした。一方、世帯人数が4人だと、平均消費支出は月に32万3324円、水道光熱費は2万5655円です。消費支出全体で月に5万9086円、光熱・水道費だと4036円の差があります。 2人世帯と4人世帯で比べると、水道光熱費だけで年間4万8432円の値上がりです。 仮に自分と配偶者が60歳、両親が85歳だとし、両親が95歳になるまで一緒に暮らすとしましょう。平均消費支出を基にすると、自分と配偶者のみだったときは、10年間の消費支出が3170万8560円、光熱・水道費は259万4280円でした。対して、両親と暮らし始めた4人の平均消費支出は3879万8880円、光熱・水道費は307万8600円です。 つまり、両親と一緒に10年暮らす計算なら、光熱・水道費だけでも48万4320円、生活に必要な消費支出全体は709万320円多くかかる可能性があります。同居する両親にも年金収入があるため収入は増えますが、年金額によっては必要な支出額に足りなくなるケースもあるため、事前にいくら受け取れそうかを両親に確認しておきましょう。
光熱費を節約するコツ
光熱費を節約するためには、まず不要な家電や照明の電源を落とすことです。ストーブや扇風機など、季節によっては使わない期間がある家電は電源プラグを抜いてしまいましょう。基本的に、必要なときに必要なだけ使うことがポイントです。 ただし、エアコンはこまめに入れたり消したりするとなかなか設定温度にまで上がらず、逆に電力を多く消費して電気代が高くなってしまう可能性があります。短時間の外出程度なら、エアコンはつけっぱなしにしておいた方がいいかもしれません。 ガス代は、お風呂の追いだき回数を減らしたりシャワーの流しっぱなしをやめたりすると節約できるでしょう。