営業損失約58億円! 脱毛、ネイル…事業急拡大の「チョコザップ」会員100万人超えの課題と今後
脱毛、ネイル、ホワイトニング…男性会員の4人に1人は美容系マシンを使っている
現在、トレーニング系のマシンは、トレッドミル(ランニングマシン)やエアロバイク、胸や背中を鍛えるマシンなど約11種類。他にアプリでの予約が必要な個室のエステや脱毛、ネイル、ホワイトニング、ゴルフ、マッサージチェア、無料で飲めるドリンク「ちょこカフェ」なども展開されている。 「エステや脱毛などの美容系のマシンは女性が使ってくださるイメージでしたが、実は男性会員の4人に1人は美容系マシンを使ってくださっています。事前にアプリで使い方を調べる方もいますが、使い方のポップが個室内に貼ってあるので、それをなぞるとできるようになっていて、見よう見まねでやってみる方も多いです」 現在、利用者は20代~40代が約7割、50代以上が約3割。男女比では、通常のジムの利用者は男性が約8割と言われるのに対し、chocoZAPは女性が52%という。 「美容機器が目当てという方や、初めてジムに来られる方々も多いですね。外から少し店内を覗いて、あまり本気の方ではなく、ご自分と似たような人たちがいるということで安心して、初心者の方が初心者の方を呼んでくださるみたいな循環ができていることを感じます」 ◆「赤字決算」は折り込み済み ところで、店舗も急拡大、新しいマシンもどんどん追加しているが、この価格でペイできるのか。 「昔は新しいメニューを始めるといっても、数十店舗の規模だった頃はそれほど大変じゃなかったと思うんですが、今は1000店舗規模の展開になるので、正直チャレンジな部分はあります。 よく、なぜこんなに店舗を急拡大するのかと聞かれます。我々としてはchocoZAPを通して運動を生活の一部にしたいと考えているのですが、それを実現するには本当のコンビニのように、皆さんの生活動線のいたるところに店舗が必要です。だから今は’26年3月期までに2000店舗の出店を目標に進めております。 でも、もともと中期経営計画でも今期の位置付けは先行投資の期間としていたので、赤字決算は折り込み済みなんですよ。1000店舗に到達して土台ができたので、回収できる見通しは立っています。 100万人の会員の方に満足いただける環境を作れば、来期以降は回収できるフェーズに入っていきますので、そのお金を用いてサービスのブラッシュアップに投資し、次にまた新しいサービスを皆さんにお届けする。それでお客さんに喜んでいただき、続けていただいた上で、新しい方にもご入会いただくという循環を来期以降は作っていきたいと思っています」