「E.T.ソックリの老婆が登場」....和歌山に残された、手練れの熟女だけが接客する「新地」で感じたこと
熟女しか採用しない
「ゴムはつける?」 なんと、着けなくともOKとのこと。しかし、万が一のことを考えてゴム装着を選択した。スムーズな手つきで男性器にローションを塗られると、嬢の身体はゆっくりと私の身体へ沈んでいく。 薄暗い部屋で嬢は腰をくねらせる。メリハリのついた腰使いも文句なく気持ちいい。10分ほどで発射。高い技術を持った手練れの嬢との「交わり」も悪くない。 「お姉さんは天王新地で何年くらい働いてるの?」 「34年働いとるよ。この店の前は天王新地の別の店で働いとった。昔はそこの〇〇(今は風俗と無関係の施設)になったところにも店があってな」 「昔は天王新地ももっと店がいっぱいあって範囲も広かったでしょ?」 「そうやね。今は3店舗だけになってしまった。昔はお客さんもいっぱいいてねぇ。今の天王は熟女専門だから物好きしか来んよ」 「え、じゃあ熟女しか採用しないんだ」 「そうやね。あんまり若い子が来たら(採用を)断ることもある。若い子は大阪に出て飛田とか信太山とかの方がええやろ。ここで採用したら、客がその子に集中してしまうし」 「ちなみにお姉さんはいくつなの……?」と言いかけるが、失礼かと思いやめておく。 「宿はどこに取ってるん?」 「和歌山駅に取ってるよ」 「じゃあまだ電車あるね。和歌山なら歩いても帰れるで」 「何か和歌山っぽい夜飯あるかなぁ。和歌山、初めて来たもんで」 「和歌山ラーメン食べてみたら? 遅くまでやってる店があるから」 ラーメン屋の店名を教えてもらったところでタイマーが鳴った。
なぜ私が新地巡りをするのか
帰り際、別の部屋には客が入っていた。意外と客はついているようだ。 「ありがとう。和歌山来たときはまた寄ってや」 「うん。また来るよ。ありがとうね」 朽ち果てたゲートへ引き返す道すがら、他の2軒の店はまだ営業していた。さっきとは嬢のメンツが違うが、やはり遊ぶには躊躇するレベルの50歳前後の嬢が私に向けて笑顔を見せていた。 和歌山駅に戻る。教えてもらった店で和歌山ラーメンを啜り、ビールで喉を潤す。 やっと、あの天王新地で遊べた。あの寂れ具合ではもう10年後は存在しないかもしれない。紡がれてきた歴史を、少しだけ肌で感じることができた。 こういう裏風俗、公には認められていない風俗は、一旦滅びてしまうと街の「負の側面」として街の歴史から抹消されてしまう。いわば、黒歴史なのだ。 こうした形で「確かにここには新地があった」と、記録として残していくこともまた大事なのではないかと思う。
パイナポー裏ch