なぜ優秀な人ほど「人を動かす」のが苦手なのか…人を巻き込みたいときに大事なのは<まず一人の味方を作る>こと
「口下手なのに成功する人はどこが違う?」「いつも自分の側で話が途切れてしまって……」等々、話し方に関する悩みは尽きません。一方、経営コンサルタントとして3万人以上の起業家を支援、全国で講演を続ける今井孝氏も「実は僕もそんなに上手に話せる方ではない」とのこと。口下手でもビジネスを成功させてきた今井さんが記した『誰でもできるのに9割の人が気づいていない、話し方・つながり方』からポイントを厳選してお伝えします。 【書影】トップ営業マンに共通する「話し方」以前に大事なこととは?『誰でもできるのに9割の人が気づいていない、話し方・つながり方』 * * * * * * * ◆周りが思い通りに動いてくれない、と悩むあなたへ いよいよ、この連載も最終回となりました。ここまでお伝えしてきたことを、できるところから実践していけば、少しずつあなたの人生は理想に向けて変化し始めていくでしょう。 でも、せっかくなので、もう1つ大事なことをお伝えします。今回のテーマは「つながり方」の中でも、特にハードルが高いように思える「人を動かす」です。 「周りが思い通り動いてくれない」ということで、話し方やつながり方を学び始める人も多いと思います。 プロジェクトリーダーや管理職、もしくは自分でビジネスを始めると周りの人に動いてもらう必要があります。 また、チームメンバーだけでなく、上司やお客様という自分より立場が上の人を動かさないといけない場面もあるでしょう。何かを成し遂げるためには、周りに協力してもらう必要があります。 「優秀な人は一人でなんでもできるのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、それは逆です。 優秀な人ほど周りの人に助けてもらっています。 人には得意・不得意があって、できないこともたくさんあります。優秀な人ほどそれを理解していて、いろんな人を巻き込んで協力してもらっています。 うまく周りの力を借りられる人が大きなことを成し遂げていくわけです。
◆カリスマ性は必要ない 人を動かすといっても、「自分には人を巻き込むカリスマ性なんてない」という方もいると思います。 しかし、カリスマ性のある人間だけが人を動かせるわけではありません。それよりも、自分らしくありのままでいる人に、人は協力しようと思うものです。 もちろん、それ以外にも人が手伝いたくなるポイントがありますので、これからご紹介しますが、やはり自分のキャラ設定がしっかりしていれば、人を動かせるということです。 カリスマ的リーダー像やスーパー営業マン像、クラスの人気者像というイメージに縛られていると、人を動かす立場になったとたんに、自分に合わない振る舞いをしてしまうことがあります。 そして、それが無理を生じさせるのです。 人を動かすということはそうではありません。あなたらしく人を動かし、人を巻き込めばいいのです。
【関連記事】
- トップ営業マンたちが共通して押さえていたコミュニケーションのポイントとは…理想の人生を手に入れるのに必ずしも<うまい話し方>は必要ない
- 会議で発言を求められたら、最初に言うべき<簡単なわりに強力な一言>とは…誰しも自分の持ち場で世の中に貢献しているという事実
- カンタンなのに人に好かれ、人生まで変わる<聞き方のコツ>とは。リアクションは自分が思ってる「1・5倍」でちょうどいい
- 脳科学者・中野信子 なぜ京都人は「本音」を隠して「人間関係」を重視できるのか?本音で傷つけ合うのが最善のコミュニケーションとは限らない
- 脳科学者・中野信子「さみしい」と言えば「イタイ人」にみられる日本。周囲に迷惑をかけまいと厳しく自分を律すれば、他人への視線まで厳しくなってしまう