裏に“寝返り”も――トランプ氏、敵陣で圧勝 「黒人と同じ立場」「誇り高き反体制派」…被害者ぶる作戦?【#みんなのギモン】
■1年間で75億円超の訴訟費用か
富田解説委員 「まだ本番の本選までの道のりはあるわけですが、ここからは『“アキレス腱”もお金かかりすぎ?』という点について考えます」 「トランプ氏は今回の勝利を受けても、心の中では穏やかじゃないとの見方もあります。トランプ氏は、予備選に勝利した後、23 分間の演説を行いましたが、一言もヘイリー氏に触れませんでした」 「もう眼中にない、ということを強調した形ですが、いらだちを象徴しているともみられています。トランプ氏としては、もうさっさとヘイリー氏に選挙戦から撤退してほしいという思いがあります。しかしヘイリー氏は、資金が続く限り撤退しない構えです」 「するとトランプ氏にとっては、とても困ることがあります。お金がかかることです。大統領選は、気が遠くなるほどお金がかかります。NBCによると前回、2020年の大統領選は全体で66億ドル、当時のレートで計算すると日本円で約7000億円かかりました」 「CMや選挙集会に使うためで、ここにじゃぶじゃぶと資金を投じれば投じるほど、勝利に近づくという傾向もあります。そのため早く共和党内の戦いを終えて、本選にお金を取っておきたいところです」 「これに加えて、トランプ氏は自らが起訴された4つの刑事裁判と自身のビジネスに絡む民事訴訟を抱えています。AP通信は、トランプ陣営の資金管理団体は去年 1年間で訴訟費用として75億円以上を費やしたと報じています」 「こうしたお金が、これから本番に臨むトランプ氏に、ボディブローのように効いてくる可能性があります」
■ヘイリー氏が戦い続けるメリットは?
刈川くるみキャスター 「こうしたお金の問題を抱えながらもトランプ氏が連勝している中で、ヘイリー氏が戦い続けるメリットはあるんですか?」 富田解説委員 「1つは、トランプ氏が刑事裁判などで有罪が相次いで立候補を断念せざるを得ないケースがあるかもしれないということです。もう1つは、さらに4年後の次の大統領選を見据えて、自身が挑戦することを考えて知名度を上げておきたいという狙いもありそうです」 藤井アナウンサー 「トランプ氏でも77歳、バイデン大統領はもっと年上になっているわけですよね。次の大統領候補に名乗りを上げるためにも今の選挙戦を戦い続けることが大切なんだと思います」 「一方でアメリカ国内としては、ウクライナ支援を続けながらバイデン大統領はこの選挙を戦っていくのでしょう。重荷を突きつけられておきながら、自身のこの後の大統領の期間もキープしていかなきゃいけない。大変な状況になりそうですね」 富田解説委員 「このままいくと、本選ではトランプ氏とバイデン氏の対決が現実味を帯びているんですけども、これから9か月、その構図が大きく変わるサプライズがあるのかも注目されます」 (2024年2月26日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
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