ECB政策金利、2%近辺へ着実なペースで引き下げを-センテノ氏
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのセンテノ・ポルトガル中銀総裁は25日、借り入れコストを2%近辺まで着実なペースで引き下げるべきだと述べた。リスボンで米CNNポルトガルが主催した会議で話した。
利下げは段階的にゆっくりと進めるのが最適だとセンテノ氏は述べ、これまでの0.25ポイントを超える大幅なペースでの引き下げは好ましくないと示唆した。
センテノ氏は「金利は正常化、つまり、中立的な領域に戻さなくてはならない」とした上で、中立的な領域とはどの水準なのかと問いかけ、「2%前後、またはそれより若干低いか、2%かもしれない」と述べた。
センテノ氏をはじめ複数のECB高官は、インフレ率を2%未満に引き下げつつある景気減速に歯止めをかけるため、今年最後となる12月の政策委員会会合ではより大幅な利下げを巡る議論が容認される可能性があると指摘している。
アナリストや市場は現時点で、ECBが中銀預金金利をさらに0.25ポイント引き下げ3%にする可能性が高いと見ているが、生産活動が下降し始めている兆候も出てきている。
センテノ氏は「インフレ率は収束しつつあり、2%に限りなく近づいている」と述べ、物価上昇率はすでにECBの目標に達しているとの見方を示した。
原題:ECB’s Centeno Favors Steadily Bringing Interest Rates to 2%(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Joao Lima