全国醤油品評会 最高賞に山形屋商店(福島県相馬市) 県内から11点入賞、2年連続4度目日本一
日本醤油(しょうゆ)協会は27日、第51回全国醤油品評会の結果を発表し、最高賞の農林水産大臣賞に山形屋商店(福島県相馬市)の「ヤマブン本醸造特選醤油」が輝いた。次点の農林水産省大臣官房長賞に県醤油醸造協同組合(二本松市)の「県醤協こいくち」、星醸造(喜多方市)の「丸大豆醤油」、内池醸造(福島市)の「キッコーツル 特選醤油」が選ばれた。県内から昨年の10点を上回る過去最多の11点が入賞し、都道府県別の入賞数で2年連続4度目の日本一を達成した。全国各地から計288点の応募があった。農林水産大臣賞に5点、農林水産省大臣官房長賞に10点が選ばれた。県内からは17社の38点が出品された。 【福島県内の優秀賞受賞銘柄】 こいくち醤油 (根田醤油・白河) マルマン 本醸造しょうゆ (マルマン醸造・古殿) イゲタ 精撰しょうゆ (林合名会社・会津若松) 蔵出し別撰 (根田醤油・白河)
ヤマボシ醤油 吟上 (ヤマボシ醤油・白河) 県醤協うすくち (県醤油醸造協同組合・二本松) ヤマブンうすくち醤油 (山形屋商店・相馬) ■最高賞の山形屋商店 「丁寧に挑戦続ける」 「ヤマブン本醸造特選醤油」が農林水産大臣賞に輝いた山形屋商店(相馬市)は、2022(令和4)年の「ヤマブンうすくち醤油」、昨年の「ヤマブン別上こいくち醤油」に続く最高賞となった。渡辺和夫代表社員(54)は「どの商品も丁寧に、情熱を持って造ってきた」と3年連続の快挙に誇りをにじませた。 ヤマブン本醸造特選醤油は、みりんや糖類、しょうゆを熱して寝かせた秘伝の「かえし」を火入れ前に加える。豊かな香り、まろやかな味とうまみが特長だ。刺し身やつくだ煮などとよく合い、漁師町の家々の食卓を彩っている。地域の声に耳を傾けて味を追求してきた成果が実を結んだ。 福島県の入賞数日本一について「福島の際だった醸造技術と切磋琢磨(せっさたくま)してきた結果が表れた」と喜ぶ。「今後も全国に認められるよう、挑戦を続ける」と精進を誓った。