全国醤油品評会 最高賞に山形屋商店(福島県相馬市) 県内から11点入賞、2年連続4度目日本一
■次点の福島県醤油 醸造協同組合(二本松) 「醸造力向上に貢献」 県醤油醸造協同組合(二本松市)は二つの銘柄が入賞し、組合発足60年の節目を飾った。紅林孝幸理事兼工場長(53)は「重圧はあったが、記念の年に花を添えられた」と胸を張った。 農林水産省大臣官房長賞の「県醤協こいくち」は熟成した香りが豊かで、切れのある味わいが特徴。味と香りの決め手となる火入れの時間や製法にこだわった。 県内の入賞蔵元の多くは組合が製造する、しょうゆのベース「生揚(きあげ)」を使っており、入賞ラッシュを支えている。「今後も県内の醸造力向上に貢献したい」と意気込んだ。 ■次点の星醸造(喜多方) 「文化発展へ研さん」 「丸大豆醤油」で農林水産省大臣官房長賞を受けた星醸造(喜多方市)は2016(平成28)年の優秀賞以来の入賞。星龍弥社長(47)は「久々に受賞できてほっとした」と喜んだ。 きれいな色味を出すために火入れの温度管理を徹底し、ボトルに詰めるまでの時間を1時間長くした。例年よりもまろやかで香り高い品に仕上げた。
ラーメンなどに使われる醤油を主に製造。100年以上にわたり、喜多方の食文化を支えている。「ラーメン文化が発展する土台として、研さんを重ねる」とさらなる努力を誓った。 ■次点の内池醸造(福島) 「改良重ね技術磨く」 「キッコーツル 特選醤油」で農林水産省大臣官房長賞に選ばれた内池醸造(福島市)の岡本睦友研究開発部長代理(54)は「常に良いものを造ろうと、努力してきた。とてもうれしい」と目を細めた。 1861(文久元)年の創業以来、長く親しまれてきた味を極めた逸品。原料から一貫して自社で仕込むのが特長だ。豊かな味わいと深い香り、強いうまみを調和させている。 昔ながらの味を守りながら品質向上へ絶えず改良を重ねる。「今後も技術を磨き、より良い商品を造り続けたい」と力を込めた。 ■28日からコラッセでふくしまの醤油フェア 県味噌醤油工業協組 県味噌醤油工業協同組合は、全国醤油(しょうゆ)品評会の入賞銘柄などをそろえた「ふくしまの醤油フェア」を28日から10月14日まで、福島市のコラッセふくしま1階の県観光物産館で開く。
賞を受けた銘柄をはじめ県内各地のしょうゆ製品を販売する。時間は午前9時30分から午後7時まで。