FRB利下げで暗号資産暴落の可能性も、中央銀行の時代は終わった:アーサー・ヘイズ氏
イーサリアムの強気相場
金利がゼロに近づくということは、投資家が再び他の場所で利回りを求める可能性があることを意味し、イーサリアム(ETH)、エセナ(Ethena)のUSDe、Pendleのビットコイン・ステーキングなど、暗号資産市場の利回りの高い領域で強気相場が再燃する。 年率4%のステーキング利回りを提供するイーサリアムは、最終的には超低金利の恩恵を受けるだろう。 ビットコインとイーサリアムを裏付け資産として用いて、それらを等価のショート永久先物ポジションと組み合わせて利回りを生み出すエセナのUSDeと、先週時点で45%の変動利回りを提供しているDeFi(分散型金融)プラットフォームPendleのビットコイン・ステーキングも恩恵を受けるとヘイズ氏は説明した。 一方、金利に敏感な商品であるトークン化された国債の需要は弱まる可能性がある。
中央銀行の時代は終わった
過去数年間、スコットランドの市場ストラテジストであるラッセル・ネイピア(Russel Napier)氏は、債務対GDP比の引き下げに注力する先進国の政府が通貨供給を掌握し、中央銀行は急速に無関係になりつつあると繰り返し述べてきた。 ネイピア氏によると、政府はインフレ率を高く維持しながら、製造業や再工業化などの分野でターゲットを絞った流動性の創出を頼みの綱とするだろう。 ヘイズ氏も同じ考えで、これは暗号資産市場にとっては前向きな展開だと見ている。 「私はその予測に100%同意する。中央銀行の時代は終わった。政治家が権力を握り、銀行に対して経済の特定分野で流動性を生み出すよう命じるだろう」とヘイズ氏は皮肉った。 「したがって、さまざまな場所でソフトな資本規制とハードな資本規制が見られるようになるだろう。つまり、暗号資産は、世界中で持ち運べ、そのシステムから抜け出すことができる唯一の資産だということだ」とヘイズ氏は付言した。 |翻訳・編集:T.Minamoto|画像:Factblock|原文:Fed Rate Cut Could Crash Crypto Markets, but Era of Central Banks Is Over: Arthur Hayes
CoinDesk Japan 編集部