【デスク便り】ワールドベストレースホース!ベストレース!ベストジョッキーにも注目!
来週末の安田記念へ向け、香港からロマンチックウォリアーとヴォイッジバブルがやってきました。ロマンチックウォリアーにはジェームズ・マクドナルド、ヴォイッジバブルにはザカリー・パートンが騎乗予定。どちらの陣営も本気度が伝わってきます。 昨年はイクイノックスがワールドベストレースホースランキングで世界一に輝き、ジャパンCが日本のG1競走で初めて、ワールドベストレースに輝きました。日本馬が強くなり、日本のレースが世界一になった…、こうなると、次は何を期待すべきか。「ワールドベストジョッキーに日本の騎手が輝くこと」かもしれません。 過去の「ワールドベストジョッキー」は創設年の14年がライアン・ムーア、15年がランフランコ・デットーリ、16年がライアン・ムーア、17年がヒュー・ボウマン、18年がランフランコ・デットーリ、19年がランフランコ・デットーリ、20年がランフランコ・デットーリ、21年がライアン・ムーア、22年がジェームズ・マクドナルド、23年がライアン・ムーア…、という結果です。 クールモアの主戦で大レースを勝ちまくるライアンと、ゴスデン厩舎を中心に勝負強かったフランキー、名牝ウインクスの主戦だったボウマン、オーストラリアと香港のG1で無双するジェイ・マック。 このワールドベストジョッキーはポイント制で、前期(前々年12月から前年11月末まで)の「世界のトップ100・G1」レースが対象になります。騎乗馬が1着だと12ポイント、2着だと6ポイント、3着だと4ポイントを獲得します。 今期は先週終了時点で、ジェームズ・マクドナルドが104ポイントでぶっちぎり。2位はJRAの川田騎手で38ポイント。3位はザカリー・パートン騎手で36ポイント。4位は日本のファンにもおなじみのクレイグ・ウィリアムス。5位タイはこちらも日本のファンにおなじみのダミアンレーンとニュージーランドの名手オピ・ボッソンの2人。 北半球の春にシーズンが終了するオーストラリアや香港を拠点にするジョッキーは上半期が勝負。4月のギニーから大きなレースがスタートする欧州勢はこの時期からポイントを伸ばしてくる。そういう流れです。 日本のジョッキーが上位に進出するチャンスは年々増していると思います。日本馬が強くて海外で結果を出していること、そして、日本のレースも昨年「トップ100・G1」に15レースが選ばれているからです(※オーストラリアのG1は24レースも選ばれていますが…)。 川田騎手は日本だけでなく、サウジやドバイでポイントを獲得。坂井騎手もケンタッキーダービーでポイントを獲得してきました。7月、8月の夏シーズンはG1がないため、どうしても日本のジョッキーには厳しい時期なのですが、秋には日本馬が米国のBCなど各地に遠征し、ポイントを獲得するチャンスがあります。ポイント対象の最後の2レースは日本のマイルCS、ジャパンCです。 “突出したジョッキーがG1を勝ちまくらないと、ワールドベストジョッキーになることはできない”ので、その点、日本の競馬は「いろんなジョッキーがG1を勝っているのが魅力」ととらえることもできます。世界を転戦する日本人騎手が出てくれば、そんな日本出身の騎手が最初にワールドベストジョッキーに輝くのかもしれません。 先週、オーストラリアのメディアは「ジェームズ・マクドナルドが独走」という記事を掲載していました。ダービーではどの騎手がポイントを獲得するのか。安田記念でジェームズ・マクドナルドはポイントを上積みするのか。そんなところも、ちょこっとだけ注目したいと思います。【競馬デスク@大阪中之島】