安田大サーカス・団長安田の妻が「強くなった」と明かす、“全力ノック男“との結婚生活15年
お笑いトリオ・安田大サーカスの団長安田と2009年に結婚し、現在は2人の女の子の母でもあるフリーアナウンサーの安田さち。40歳になって始めたXに投稿する団長安田とのエピソードは、奔放な団長安田に振り回される本人の大変さをにじませつつも、あたたかく笑えるものばかり。団長安田を一言で表現するなら「全力ノック男」と表現するさちに、驚くことばかりというこれまで15年の結婚生活を聞いた。 ■団長は「全力ノック男」 ――さちさんがXに投稿されている団長さんのエピソードはクスリと笑えるものが多く、時々ネットニュースにも取り上げられていますね。 【画像】15年前、団長との結婚式の様子 書いてみるまでは、団長との生活が変わった生活だという自覚がなかったんです。だけど書いてみると、こんなに人に面白いと思ってもらえるんだって気づいて。そこからどんどん団長の面白いところや、自分が大変だったことを書いていこうと思うようになっていきました。ネットニュースになるとさらに多くの人に見てもらえるのですが、意外と否定的なコメントは少なくて。自分のために始めたことだったけど、皆さんが団長に興味を持つきっかけになったり、団長のお仕事にもつながりそうでうれしく思っています。 ──団長さんは、さちさんのXをご覧になっているんですか? ほとんど見ていないと思います。でもいろいろな人から「奥さんのX見てるよ」って言われるらしく、直接は読んでいないけど内容は知っているということも多いです(笑)。それに対してどう思っているかは聞いたことはないですが、団長は文章を書くことがあまり得意じゃないので、私の特技として認めてくれている感じはします。XがTwitterだったころ、有料の認証バッジを申請するか悩んでいたときに、「別に(月額を)払えばええやん。Xはさちの大事な場所やねんから」と言ってくれて。私のXについて何かを言ってくれたのはそのときくらいですが、普段あまりそういうことを言うタイプではないので、認めてくれている感じがしてうれしかったです。 ──今年の9月9日で、結婚して15年が経ったそうですが、団長さんを一言で表現するならどんな方ですか? うーん…「全力ノック男」、ですかね。団長は本当にすごく優しくて、すごく熱い人。そこは15年一緒に過ごしてきて、疑う余地のない部分ではあるので、それが「全力」。「ノック」というのは……気持ちや行動においてキャッチボールが苦手なんですよ(笑)。相手がグローブを構えている場所に、求められているボールを投げることができない。ただ、相手が待っていようが待っていなかろうが、ひたすらボールを投げ続ける。だから「全力ノック」が団長を表す言葉かなって。 ──最近、団長さんの「全力ノック」を感じたのはどんなことですか? つい最近のことなんですけど、団長がリンゴを剥いてくれたんです。団長がそんなことするのって珍しいんですが、家族にすぐ食べてほしかったみたいで。リビングに誰もいなかったので、家族がいるそれぞれの場所に配ってまわり始めたんですね。それで、次女はお風呂に入っていたんですけど、ノックもせずにお風呂の扉を開けたんです。次女は今、小学6年生なんですけど、いきなり扉を開けられたからブチギレて(笑)。でも団長はピンときていなくて、「いや、まずはリンゴ剥いて持ってきてくれてありがとうやろ」ってちょっと怒っていました。年頃の女の子からしたら、お風呂に入っているときにお父さんに開けられるのは嫌だし、そもそもお風呂でリンゴは食べないじゃないですか。だからそれを聞いた私は「いや、それは団長が悪いわ」って話をしたんですけど、全然ピンと来ていなかった。やっぱり団長の優しさはノックだなと思いました。 ──そんなふうに、よくさちさんが団長さんと家族の仲裁役に? そうですね。団長は「俺は愛している人にこういうことをしてあげたい」という気持ちが強いので、それがうまくハマればいいんですけど、たいていの場合はハマっていない(笑)。ありがた迷惑のパターンが多いです。しかも悪気がないから何度言っても治らないという。この間も私の誕生日に、プレゼントは自分で選んだほうがいいだろうということで、2人でアウトレットに行ったんです。だけど私、優柔不断で。せっかく買ってもらうなら本当に気に入ったものがいいなと思っていたから、なかなか決まらなくて。で、今日は帰ろうかということになったときに「強いて言うなら欲しかったものはどれ?」と言われたので、悩んでいたワンピースを挙げたんです。でも黒かグレーか、そもそも買わないほうがいいのかをまだ悩んでいて。そしたら、団長が「じゃあ、黒で」って言って、レジに持っていってしまって。私は「いや、待って、グレーがいいかもしれないし、やっぱいらないかもしれないし……」と言ったんですが、店員さんも板挟みになって困っちゃって。結局、黒を買ったんですけど……このパターンはよくあります。今回は「黒で」とレジに持っていきましたけど、悩んでいる両方をレジに持っていっちゃうパターンもあります。 ■先の仕事をあえて聞かない団長との生活 ──「全力ノック」な団長さんと結婚して、さちさん自身が変わったなと思うことはありますか? 結婚したころ、私は団長にだけじゃなくて、誰に対しても自分の意見を言うのがあまり得意じゃなくて。自分が意見を抑えて丸く収まるんだったらそのほうがいいかなと考えるタイプだったんです。だから結婚してから10年くらいはほとんど喧嘩もしていなかったんですけど、ここ5年くらいで糸が切れたというか(笑)。今は団長に直してほしいところは言うようになりました。変わらないことが団長の良さでもあると思うんですけど、さっきのお風呂の扉の話もそうですが思春期との娘との付き合い方は気を付けないと、嫌われちゃったら嫌ですし。今は団長の変わるタイミングかなと思うので、私も強くならざるを得なかったという感じです。 ──団長さんと結婚したときから、さちさんは仕事に対する団長さんのスタンスを尊重されてきたそうですね。 はい。団長は1日1日の仕事に全力を出すために、先のスケジュールを知りたくないという考え方で。だから翌日の仕事だけを聞くというのがずっと変わらないスタイルなんです。あとは、お仕事のあとにみんなでごはんに行くことになったら、絶対に最後の1人まで残るというのもポリシー。自分が帰ったあとに面白いことが起きたら嫌なんだそうです。 ──とてもストイックな姿勢ですが、一方で妻としては大変な部分もあるのではないでしょうか? はい、そこは本当に……特に娘2人が小さい頃は大変でした。団長はいつ帰ってくるのか、いつ休みなのか全くわからないので。でも芸人として団長を見たときに、なんでも全力でやる、ちょっと暴走気味に頑張りすぎるというところが、団長の良さ、他の人にはない魅力だと思うので、そこは家庭を持ったからといって変わってほしくない。その考えは結婚当初からずっと変わっていないですね。今でも、「何時に帰ってきてほしい」とか「何日のスケジュールを空けておいてほしい」とか団長の動きを拘束するようなことは言いません。 ──団長さんは去年、今年と100キロマラソンにも挑戦されました。家族で応援にも行かれていたそうですね。 はい。娘としては、家にいる団長って全力すぎてちょっと鬱陶しいという印象なんだと思うんですけど、100キロマラソンはその全力がいい方向に作用している典型的な例。それを間近で見て、見る目が変わったような気はしますね。娘もほとんど寝ずに応援していたので、100キロがどれだけ長いのかもわかったと思うし、脱落してしまう人もいるなかでゴールするすごさも感じていたようでした。 ■団長は「理想の人」とは全く違ったけれど ──団長さんと結婚して良かったなと思うのはどんなところですか? 15年経ってもワクワクし続けられるところですね。私自身はいろんなことに対して興味を持って行動していくタイプではないのですが、団長はずっと挑戦をし続けている人。最初に団長を好きになったのも、自分にないものを持っていたからというのが大きくて。50歳になった今もいろんなことに挑戦している団長を、私も応援して、達成することを一緒に願うことができるというのは、すごくありがたいなと思っています。 ──そういった感覚は結婚する前からあったのでしょうか。 かもしれないですね。団長を好きになったとき、それまでの恋愛と感覚が全然違ったんです。それまでの恋愛ではもっと「この人のこういうところが好きで、私とはこういうところが合って」って理屈で考えていたんですが、団長と合ったときはそんなことを考える余裕もなく、勝手に惹きつけられて、コントロールができなかった。「この人と結婚したら大変だろうな」というのもなんとなくわかっていましたけど、気持ちが先に行っちゃって止められない。そんな感覚は団長と出会って初めて味わいました。実は私の父も熱いタイプで、そういう父を思春期のときはちょっと鬱陶しく思っていたんです。だから結婚するなら、穏やかで、私の言うことを聞いてくれるおとなしい人がいいなと思っていたんですけど、結婚式の準備で両親への手紙を書いているときに、「そういえば父と同じタイプの人と結婚してる!」って気づいたんです(笑)。やっぱり理屈じゃないんだなと思いました。 ──最後に、改めて15年の結婚生活を振り返ってみていかがですか? 「団長と結婚しなければよかった」と思ったことは、本当に1回もないんです。それはさっきお話したように、ずっとワクワクさせてくれているからということもありますし、もう一つ、私が尊敬しているところでもあり、困っているところでもある「全力」であるということも大きくて。例えば私や娘に何かがあったときに絶対に助けてくれる、自分を差し置いてでも助けに来てくれるだろうなって思える安心感があるんです。もし私が多くの人を敵に回すようなことがあったとしても、必ず味方でいてくれるだろうなって思える。結婚して15年一緒に頑張ってきたからこそ、お互いにそう思える存在になったんだと思うんです。そう考えると、結婚して良かったなと思います。 ――ありがとうございました。
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