スーパー「かわねや」水戸大町店 11月14日開業 茨城県公館跡地 地域住民歓迎の声 駐車場80台分整備
茨城県水戸市大町の県公館跡地に食品スーパー「かわねや 水戸大町店」が11月14日に開業する。住民や商店会関係者からは「待ち遠しい」「まちの活性化になる」など期待の声が上がる。運営するかわねや(同県常陸太田市木崎二町、大谷昌吉社長)は水戸への初出店。「まずはファンづくりからスタートする。親切で優しい温かな店を目指す」と意気込む。 同店は水戸大町店で同県内6店舗目。他店舗同様に「かわねやらしさ」を打ち出す考え。ローカルブランド商品数の多さ▽国産の材料を使った無添加商品の充実-の二つだ。従業員との会話を楽しみたいお客さまも多いことからセルフレジは導入せず、「(スーパーを)憩いの場にしたい」(同社)という。駐車場は80台分を整備する。 水戸市商工課によると、大町近隣ではスーパーは、南町のマンション1階に入る「カスミ南町店」のみ。かわねや出店により、「買い物客の利便性向上につながる」と見ている。 地域住民や商店会関係者からは、歓迎の声が上がる。同市三の丸自治コミュニティ連合会の渡辺政明会長(77)は「郊外に一度出た人が年齢を重ね、マンションに戻ってきている」と現状に触れ、「個人商店が少なくなる中で特に高齢者は喜んでいる。大変ありがたい」と話した。 長年、中心市街地の変化を見続ける同市商店会連合会の前会長、大橋章さん(90)は「中心市街地に出店してくれる。いかに地元で買い支えるか」と強調。現会長の内田敏雄さん(66)も「人の流れが変わる」と歓迎した。 同店の用地は知事公舎と迎賓館があった。県管財課によると、2017年9月以降は使用されず、建物が老朽化するなど維持管理が難しくなるとし、22年に解体した。県は一般競争入札を行い、同社の親会社で水産物など食料品の卸販売会社「常洋水産」(同市)に9億円で売却した。 かわねやは茨城県内では、常陸太田、日立、那珂、常陸大宮各市に計5店舗を運営する。同社は「目配り、気配り、心配りを常に念頭に置き、接客を大事にし、地域一番を目指したい」と方針を示した。
茨城新聞社