札幌の“救急車”出動件数は去年12万件…過去の出動件数を毎年更新する状況に苦悩する現場 入院必要なしの軽症者の利用に“一部有料化”の動きも
去年、札幌市で救急車が出動した件数は、およそ12万件。そのうち入院を必要としない軽症が半数を占めています。 救急要請の実態について、救急隊員として働く北海道内の男性は、取材に対して、こう答えています。 《現役救急隊員の証言》 「現場で実際に通報者と接すると、割れた陶器で、指先の皮膚が軽く傷がついただけで、救急搬送を希望される方がいたり、他の人よりも早く診察してもらえるからと勘違いされて、病院の待合室に救急車を呼ばれる方もいました」 さらには、こんなケースも…。 《現役救急隊員の証言》 「なかには“希望の病院に連れて行け!”と搬送者が暴れて揉みあいになり、相手に殴られたり、繁華街で酔っ払いに暴力を振るわれた経験のある救急隊員もいます」
救急車の出動件数が増える一方、通報を受けてから現場に到着するまでの時間は年々、遅くなっていると言います。 札幌市消防局救急課 阿波俊也さん 「原因としては、やはり出動が増えて、要請があった場合、近くの救急車が出動中であることが増えて、より遠くから救急車が来るということになって、結果的に現状、到着時間が伸びていくという状況」 「必ずしも。救急車じゃなくても、タクシーで医療機関を受診することも、可能だったかな…と思うような事案は確かにあるかなと思う」 出動数の増加で、救急車の到着時間が遅くなって現状があります。札幌市消防局では、こんなデータが公表されています。 ◆《救急車の現場到達時間(平均)札幌市消防局》
【関連記事】
- 「女装した男性の避妊具なしの行為」が事件の発端、田村瑠奈被告らの公判も見すえた攻防…「おじさんの頭を持って帰ってきた」で、この世の地獄
- 小学生の娘の“BB弾”から夫婦殺傷、控訴審は涙の謝罪で即日結審…「おまえか!どこに傷があるんだ!この野郎」などの“恫喝”主張も1審判決は懲役25年
- 小学校の女性教諭殺害、37歳の元交際相手に求刑上回る懲役21年の判決…「殺した5月3日は“ごみの日”で女性にぴったり、達成感があった」などの暴言
- 交際していた高校教諭の女性殺害、36歳の元同僚の控訴審わずか10分で結審…666回の着信、700万円払っても別れられず「これが終わるために逃げたい、もう、死ぬしかない」
- 時速120キロの白バイ警官死亡、トラック運転手に禁錮1年2か月を求刑…警官の妻も法廷に「警官である前に1人の人間なのにバッシング。被告に反省なく厳正な処罰を」